先日取り上げた山田秀俊さんのアルバム『HOW DO YOU DO?』だけれど、レビューを読んでくださった方からCDの注文が届き始めているとスタッフの方からお便りをいただいた。ご本人も喜んで下さっているとのこと、なんとも嬉しい。そうなると、松田聖子や大滝詠一のレコーディングで弾いている名フレーズも飛び出すというライブにも是非ともお邪魔したくなってきた。さて、嬉しいといえばワタクシ、今さらながら鈴木茂ファンクラブに入ったのだけれど、なんとご本人からメッセージへの返信とサイン入りハガキが届くというサプライズが!はっぴいえんど の鈴木茂 大先生のハガキなんて末代までの家宝決定ですよね。音楽は喜びに充ちている。
さて、最近は音楽関係ではないタイトな〆切の辛い原稿書きもあって、悶々と過ごしていたのだけれど、レコードを裏返すのも面倒になり、ふとラジオが欲しい!と思い立った。インターネットでいつでもどこでも聞けるradicoでいいじゃない、と思うかもしれないけれど、それではダメなんですね。ポッドキャストやYouTubeでも面白いプログラムがあるんだけれど、もっとシンプルな箱型のトランジスタラジオをですね、今さら欲しいと思いまして。YouTubeとかもオーディオで鳴らすと、圧縮データであるせいか、何時間も聴いていると流石に耳が痛くなってくる。実はオーディオのラジオ・チューナーの調子が悪いので、最近はラジオを聴いていなかったし、中学生の頃から愛用していた携帯ラジオは実家に置いてきたままになっていた。
ということで、古いラジオをネットで探していたら、ビビッとくるデザインを発見。SonyのICF-9740というやつ。完全に昭和30年代の家電の雰囲気だけれど、1981年発売(私が2歳の頃)のモデルとのこと。それでもかなりのロングセラーで、台湾メイドで2000年代まで現行品だったらしい。中古で取り寄せてみたけれど、おそらく80年代産。おそるおそるコンセントに差し込むと、電源はついたものの、「ラウドネス」機能は死んでいる。もしや受信も…と不安になったものの、AMもFMもバッチリ!!だったので安心した。ワイドFMも対応している周波数は一部聴ける。音はさすがにまろやかで温かい。耳疲れしない、いわゆるラジオらしい音だった。日本でいえば1925年以来ですか、変わらず存在しているメディアは偉大だと思う。ちなみに、FMトランスミッターでわざわざオーディオの音を飛ばして、ラジオで聴いている人もいるみたい。結構マニアックだけれど、こもったようなぬくもりのあるラジオの音がいいのかも。帰宅して腰掛けると、プチっとダイヤルをひねっている毎日だ。