いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 Rita Wilson

markrock2013-02-02

/ AM/FM ( Decca / 2012)

あまり話題にならなかったような気がするけれど、Rumerなんかと同様、昨年リリースされたいわゆる70年代回顧モノの1枚。ジミー・ウェッブ参加、そしてフレッド・モーリンのプロデュースってことで即入手しました。タイトルからしてまさにラジオから流れたヒット・ソングの時代を思い起こさせるけど、その中身はと言うと、それこそ70年代の有名曲ばかり!でも結構、これを選ぶか、っていうコアな部分もあって。シンガー・ソングライターソフト・ロックのファンにはドツボなんじゃないかな。選曲から考えておそらくフレッド・モーリンは、ジミー・ウェッブをプロデュース!したこともある、リンダ・ロンシュタットのレコードの気分で作ったんじゃないかな、と想像する。


正直、知らなかったけれど、リタ・ウィルソンって、女優であり映画プロデューサー、そしてトム・ハンクスの奥さんなんですね。正直映画やらハリウッド・セレブには疎すぎて全く知りませんでした。アーヴィング・エイゾフやデヴィッド・ゲフィンにスペシャル・サンクス書いてる時点で、一体何者?などと思ったけれど。御年56歳ということで、ジャケットは相当若作りしてます。


歌がとても上手で気に入った。女優のレコードだと、歌が一寸、なんてこともあるけれど。ここまで歌えれば素晴らしいレベル。Rumerより、パンチがあって好きかも。アレンジも含めて良かったのはメリリー・ラッシュで有名な” Angel Of The Morning”(チップ・テイラー作)。なんとシェリル・クロウがコーラスで参加している。他にもニルス・ロフグレンが参加した” Come See About Me”、ジャクソン・ブラウンと歌う、ダニー・オキーフの”Good Time Charlie's Got The Blues”とか。フェイス・ヒルと歌う” Love Has No Pride”なんてのも涙。エリック・カズとリビー・タイタスの共作。名曲は名曲。大好きなデイヴ・ロギンス(ケニー・ロギンスの従兄弟)の”Please Come To Boston”やヴィンス・ギルと歌うJ.D.サウザーの”Faithless Love”も嬉しかったし、もちろんジミー・ウェッブのピアノ一本をバックに聴かせる” Wichita Lineman”は素晴らしすぎた。


しかし、このフレッド・モーリンという人。本当に良い仕事をする。90年代から00年代のはじめにかけてガーディアンから出たジミー・ウェッブやバリー・マンクリス・クリストファーソンの自作自演集(彼のプロデュース)を学生時代バイブルにしていたワタシだから、いつも驚かされる。つまり、こんな時代にあって、生音の響きを大切にするんだから。まるで70年代のレコーディングですよ。打ち込みなんて概念は、そこにはない。さらに、驚くほどの有名ミュージシャンをゲストとして、嫌み無く的確に配置していく。全く曲やアーティストの色を損なうことなく、ね。きっとミュージシャンも、頼まれていやいや、ではなく、喜んで、演奏し、歌っていることが、伝わってくるのだ。


1. All I Have To Do Is Dream
2. Never My Love
3. Come See About Me
4. Angel Of The Morning
5. Walking In The Rain
6. Wichita Lineman
7. Cherish
8. You Were On My Mind
9. Good Time Charlie's Got The Blues
10. Love Has No Pride
11. Please Come To Boston
12. Will You Love Me Tomorrow?
13. Faithless Love
14. River