いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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Carl Wilson

markrock2010-10-20

/ Youngblood ( Iconclassics Records / 1983 )


やっと再びのCD化が叶った。ビーチ・ボーイズの故カール・ウィルスンの2枚目のソロ・アルバム。カリブー・レコードから出たものだけれど、こちらはアイコン・クラシックというソニー系列のレコード会社から再発されている。


カールというと、ビーチ・ボーイズ中期以降はヴォーカリストとしての存在感を高め、彼の声じゃなきゃダメ、って曲は”God Only Knows”や”Good Vibrations”をはじめ多く存在する。彼のソロ1枚目はLPで愛聴してきた。この2枚目は盤起こしの音源で聴いていたので(何でそう珍しくもないこのLPを買わなかったんだろう?)、今回のCD化で入手した次第。早くからリリースインフォが出ていた割にはやっと入荷、って感じ。


割とロック色が強いので、純粋なBBファンは嫌うかもしれないけれど、その評価はBBを基準としたものであって。ウェストコーストものを愛する身としては単純に堪らなくポップな音。同時期のティモシー・B・シュミットのソロだとか、『初体験リッジモンド・ハイ』のサントラだとか、そんな雰囲気で聴ける。そんなティモシーをはじめ、元ゲス・フーのバートン・カミングス、ビリー・ヒンチ、ジェフ・バクスターらがコーラスで参加している。そうそう、プロデュースはジェフ・バクスターである。そのジェフやエリオット・ランドール、カール自身がギター、ニッキー・ホプキンスやビリー・ヒンチが鍵盤、ニール・スチューベンハウスがベース、エド・グリーンらがドラムスを担当している。


ビリー・ヒンチ作のナイーブな”One More Night Alone”がシカゴ・ライクなバラードなんだけど、良い感じ。カールの自作中心ながら、カバーもあって、ジョン&ジョアンナ・ホールの”What You Do To Me”はジョン・ホール・バンドの『All Of the Above』に収録されていたもので、ポップなナイス・セレクション。CCRのジョン・フォガティの”Rockin’ All Over The World”、そしてタイトル曲にもなっているリーバー、ストーラー&ドク・ポーマスの”Young Blood”(コースターズで有名)を取り上げている辺りが、カールのR&B趣味と見て取れる。


個人的には、遺作となった『ベックリー・ラム&ウィルソン』収録曲を思わせる”Of The Times”が好み。ボートラは”Givin’ You Up”のシングル・エディット。ううむ、ファルセットと地声が地続きな奇跡の美声に酔いしれてしまう。


そこそこ読み応えがありそうな英文ライナー(ビリー・ヒンチが書いている)が付いていたので、これから読んでみようかな。ってか読んでからレビューしろって話ですが…。