いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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The Beach Boys

markrock2012-06-19

/ That’s Why God Made The Radio ( Capitol / 2012 )


更新が滞りまして…ここの所わたくし2枚目の新作アルバムに向けて制作を開始している所。レコーディングに次ぐレコーディングという日々。昨年のファースト・アルバム『蒼い蜜柑』でミックスをお願いした真下義伸氏と今回はがっぷり四つに組んでの制作。夏くらいには完成させたい所。今のところ7曲くらい録った所。前作はフォークに特化した6曲入ミニアルバムの体裁だったのだが、今回はロックも視野に入れつつ10曲超えのフルアルバムにしたいもの。今まで聴いてきた音楽へのオマージュって言う初期衝動は変わらずですが。


クラシック・ロックのファンならニール・ヤングの新作も聴いてるでしょうけれど(すでに名作!)、このビーチ・ボーイズの感動的な新作もリピートしているはず。今回は意味ありげなタイトルに思える新録"Do It Again 2012"(冊子付の新しいベスト盤に入っていたもの)を入れてくれた日本盤をオススメしたい所。


いやはやブライアンとアル・ジャーディンのカムバックで、マイク・ラブブライアン・ウィルスン、アル・ジャーディン、ブルース・ジョンストン、そして短期間在籍したデヴィッド・マークスというメンバーが揃い踏みしたわけで。それだけでこの作品をかけがえのないモノにしてくれているけれど、中身も抜群に良いんだから言うことはない。比較的良い仕上がりだったブライアン参加のTHE BEACH BOYS(1985)だって復調前のブライアンだったわけだし。ジャケがビーチ・ボーイズらしい色づかいとは言え、ベスト盤かと思うくらいシンプルなのがちょっと惜しいけれど。まあ、ベテランの新作は老いた姿を全面に出さない場合が多いから仕方ないかも。


素晴らしいタイトル曲はラジオで伝播した青春の音楽への鎮魂歌。同じくポップ・マエストロのニック・ロウがギターを弾いている。全体的にはペット・サウンズ時代のビーチ・ボーイズを楽器やボーカルのアレンジで聴かせていたりする箇所もある。冒頭”Think About The Days”の悲愴感ただようアカペラとか、あざといほどでもあるけれど、涙してしまう自分がいて。『Imagination』で相性の良い所を見せたジョー・トーマスと組んだのは大正解。それにしても『Imagination』ってのも凄いアルバムだったなぁ。ほとんどを手がけるブライアンのソングライティングは2000年代に入って明るいものに変化していて(再現スマイルですら、私には明るい音楽に聴こえた)、充実したモノ。この明るさなら、そりゃマイクとブルースが演っている常夏ビーチ・ボーイズに合流できるでしょう。とは言え、マイク・ブルースのビーチ・ボーイズやアル・ジャーディンのビーチ・ボーイズもメンバーの一部が参加しているのみで、ブライアンバンドのメンバー、ジェフリー・フォスケットやダリアン・サハナジャらが参加したブライアン楽曲主体の作り。それでもマイクの子クリスチャンやエイドリアン・ベイカー、ジョン・カウシルなど、それぞれのバンド・メンバーも参加させている辺りが、良好なメンバーの関係を物語っていて嬉しい限り。ボーカルは、マイク、ブルースの来日公演でも感じたけれど、マイクの衰えは隠せないんだが、それでも彼が歌うパートではある種のビーチ・ボーイズらしさを演出できている。アルは衰えぬ声に驚かされること間違いなし。ブライアンがツアー後制作する可能性のある新作ではロックンロールものも入れたいと言っているようだけれど、それはサーフィンU.S.A.なビーチ・ボーイズも演りたいということかな、と。そうそう、今作ではロックなギター・フレーズが聴ける曲もあったけれど、元スティーリー・ダンドゥービー・ブラザーズのジェフ“スカンク”バクスターが参加しているトラックもあって。ジョン・ボン・ジョビとの共作曲ってのも特に違和感が無く。


8月の来日も決まっている。もちろん行きます!!オープニング・アクトは故・カール・ウィルスンとジェリー・ベックリーが同じグループを結成したこともあったアメリカ。アメリカは近年もライブ活動を積極的に演っていることもあり、かなり充実したステージになること間違いない。


あと、以前紹介した、ニール・ヤングも参加したアル・ジャーディンのソロ・アルバムもボーナス・トラック2曲付で出ていたので改めて入手した。某CDチェーンではアルのサイン入りになっていた。ダウンロードが主流になってCDの売り上げが激減しているからか、かなりの大物ミュージシャンでもサイン入りで流通させる例が増えて来ている今日この頃。