/ What Matters Most ( Adroit Records / 2009 )
ヴィンス・ミレイムド。トリーシャ・イヤウッドとドン・ヘンリーがデュエットして全米2位のヒットを記録した”Walkaway Joe”を作曲した人物。かつてはイーグルスのツアーにキーボーディストとして同行したこともあった。そんなこともあってか、グレン・フライやJ.D.サウザーのレコーディングに参加している。バーニー・リードンとはR&Bをブルーグラスで演奏するRUN C&W(http://d.hatena.ne.jp/markrock/20070130)を結成して2枚のアルバムをリリースしたこともあった。そうそう、ボブ・ディランの『KNOCKED OUT LOADED』や『EMPIRE BURLESQUE』にも参加していたので名前はしばしば目にしていた。
さて彼のオリジナルアルバムとしては初めてとなるもの。提供曲の自演版を収録したもので、ウェスト・コースト・ロックやポップ・カントリーのファンにはアピールする優れた内容。ヴィンス自身は取り立てて上手い歌手とは言えないけれど、そこそこ歌えていて、それより何より、曲が抜群に出来ている。
タイ・ハーンドンの全米No.1ヒット M-1”What Matters Most”(ゲイリー・バーとの共作)や、フィル・ヴァッサーのリズム&ブルース色濃いM-3”I’ll Take That As A Yes”、ジェラルド・レヴァート全米3位のヒットバラードM-7”She’d Give Anything”といった所は余すところ無く収録。しみじみとしたバラードはこの人の持ち味のようで、チェリー・タケットとデュエットしたM-2”Perfect Love Forbidden”も胸に迫った。M-9”One Little Stone”は、日本ではAORシンガーとしての顔を持つジム・フォトグロ(RUN C&Wのメンバーでもあった)が共作陣に名を連ねる。ラストのM-10”I’ll Leave The Light On”はシンガーソングライターでもあり、アート・ガーファンクルとトリオを組んだこともあったビリー・マンとの共作で彼の色が濃い切ない一曲。
ココ↓やe-bayで買える。
http://www.adroitrecords.com/mod/ecs/
視聴は↓
http://www.vincemelamed.com/news