いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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Rod Stewart

markrock2009-11-03

/ Soulbook ( RCA / 2009 )


コレは出るべくして出た新譜!流石ロッド・スチュワートは金の成る方向で良い盤を出してきます。フェイシズ再結成してるヒマないということで。グレイト・アメリカン・ソングブックも、ロック・クラシックスもむちゃくちゃ良かったけれど、出自からするとソウルでしょやっぱり。”People Get Ready”にしても、イミディエイトでのシングルにしても。


ってなわけでモータウンの音を再現したようなM-1”It’s The Same Old Song”(レイ・パーカーJr参加)から気分は高まる。本家スティーヴィーを交えたM-2”My Cherie Amour”やこれまた本家スモーキー・ロビンソンと歌うM-5”Tracks Of My Tears”(個人的には涙が出そうになる曲)なんてゴージャスなブツもあるし。フィリーもM-3”You Make Me Feel Brand New”(メアリー・J・ブライジとのデュエット)、M-9”Love Train”、M-12”If You Don’t Know Me By Now”とか入ってるし。もうロッドの声で歌うサマが思い浮かぶでしょ。一切期待を裏切らない仕上がり。個人的に嬉しいのは、本作のプロデューサーで現在はジャズ歌手としても確固たる地位を築きつつあるスティーヴ・タイレルがプロデュースに加わっているトラック。特に、昔からB.J.トーマスやマーク・ジェイムス作品で使っているギタリスト、ボブ・マンが渋いギターを弾くM-7”Rainy Night In Georgia”。かなり洗練された音に作ってはいるんだけれど、タイレルの南部嗜好がココに生きている気がして。ココだけリズム隊はラス・カンケル、リー・スクラーのセクション組。


それにしても、ビートルズもカバーしたM-10”You’ve Really Got A Hold On Me ”(オリジナルに忠実なアレンジで!デヴィッド・ペイチがピアノを弾いている)とか、ハイ・サウンドにアレンジしたサム・クックのM-11”Wonderful World”とか。ウィリー・ミッチェルにストリングス・アレンジを任せたM-4”Higher And Higher”もだし、好きな曲ばっかり入ってるんだよな。私だけじゃなくて皆好きな曲だと思うけど。モータウンに限って言えば、マイケル・マクドナルドも2作に亘ってカバー集を作ったけれど、違いはマイケルが打ち込みに頼った点。その点ロッドはちゃんとバンドサウンドで作っている。もちろん金が掛かっていると言うことなんだけど、後世に残す音にするには、それなりのプロダクションが必要だと思う。コレだけの名曲でしょ。オリジナルもかくやと思うくらいゴージャスな音にしなきゃ失礼ということで。ロッドの新曲?もうそんなもの求めていない私が居ます。余り期待もしていないし。ロックやソウルの伝道師が必要な、極めて危機的な世の中になってきてるんです。