いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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Barefoot Jerry

markrock2009-07-21

/ Barefoot Jerry’s Grocery ( Monument X798 /1975 )


アメリカン・フォーク好きなら知らない人は居ないと思われる、名レコ屋DISC FILE(http://www.disc-file.com/)。カレン・ドルトン使用のバンジョーをお持ちとのことで、サイトでは見られます。個人的にも学生の頃はカナリお世話になりまして。今は通販中心になっているようだけれど、高円寺に店を構えていたときには通いました。フォークを中心に、フィレスだとか、ソフトロックもののオリジナル・シングル盤なんかもあって、山下達郎のサンソンにもネタを提供したことがあると店長さんが言ってました。


さて、通っていると、そうそう学生の身分じゃ買える金もないのに、店長さんとは色々お話させてもらって。正直9年前の私、まだまだ知らない音楽も沢山ありました。バリー・マンが好きだなんて言ったら、コッチの方がイイヨ、なんつってDave Logginsのファーストを聴かせて貰って。”Pieces Of April”のジワっと暖かみのある音を初めて聴いた時はマコトに至福の境地でした…スリー・ドッグ・ナイトがカバーした、なんてのも知らなかったあの頃。CDではなんだかあの時の感動が薄れてしまう。カビ臭いアナログの良さを教えてくれたのもコノ店。


で、これまた別の時に、はっぴいえんどが好きだなんて話をしていたら…聴かせてくれたのがBarefoot Jerry。エリア・コード615なんてのもたしかCD化される直前だったから、名前を聞いたことはあっても、音は耳にできなかった状態で。それでBarefoot Jerryですよ。取り出だしたるはセカンド『Barefoot Jerry』。A-2”One Woman”を聴いて仰天しました!ウェイン・モスのファンキーなアコギのカッティングと共に飛び出した歌声は何しろ細野さんそのもの!あの時は、少なくとも細野さんにしか聴こえなかった。一体どうなっているんだろう、という。さらにこれも聴いてみな、ってA-1”Castle Rock”を聴かせてくれて。カントリーロックだと思っていたら、飛び出してきたのがムーグ・シンセサイザーでしょ。1972年っていう時代を考えても、実にプログレッシブ!早い音ナリ。つまりYMOのアイデアがココにあったのかも、って言いたかったんだと思う。口数の少ない店長さんだったけれど、いやぁ、学びました。


でも当時この盤、お店では4000円くらいしたのかな。なかなか買えなくて。結局あるレコ屋でファーストとセカンドを収めた2枚組『Barefoot Jerry’s Grocery』を1800円くらいで見つけて。あの感動に再び出会えたのが懐かしい。


Barefootは買えなかったけれど、その後も時折DISC FILEさんにはお世話になってます。そう、あと忘れられないのは「これだけ良いレコードが沢山合ったら、売るのが勿体無くないですか?」と聴いたことがありまして。この愚問に店長曰く、「アメリカでは探せば店にあるようなものはいつでも手に入る、それに聴きたくなったら、売り物のレコードを聴けばいいわけだから」とのことでした。コレクター根性が出て来てしまうワタシには商売は出来ないなと思った瞬間。