いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

f:id:markrock:20190212213710j:image
いしうらまさゆき へのお便り、ライブ・原稿のご依頼等はこちらへ↓
markfolky@yahoo.co.jp

f:id:markrock:20190212212337j:image
[NEW!!]極北ラジオ石浦昌之の「哲学するタネ」が書籍化されました。 『哲学するタネ【東洋思想編】――高校倫理が教える70章』(石浦昌之 著)2018年9月発売!! ●石浦昌之著 ●定価:本体2500円+税 ●A5判(並製)384頁
詳細はココをクリック
注文はココをクリック

【書評掲載】
『情況』2018年秋号 田中里尚(文化学園大学准教授)「教えられぬことこそ語り続けなければならない―石浦昌之の実践について―」
『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
ココをクリック

The Bird And The Bee

/ Ray Guns Are Not Just The Future ( 2008 )


椎名林檎を観て来た。コレに関しては私と言うよりファンクラブにまで入ってしまっている奥さんの趣味なのだが…。椎名林檎10周年記念スペシャル・ライブ 林檎博'08 〜10周年記念祭〜』と題されたもの。ソロキャリアを総括する内容になることは予想できたが、ヤハリその通り。東京事変よりむしろ”ギブス””ここでキスして。””幸福論””歌舞伎町の女王”と言ったソロ期の楽曲が目立ち、軽くノスタルジアの境地へ。幼い頃作った曲なんてのも披露されたり。とは言えオーケストラを従えて、ネコさんとのアルバムの音を再現して見せたりと、マコトに豪華な音作り。本人も三十路に足を踏み入れて、7歳の息子さんまで居るらしいのだが、艶かしいキャミ姿を披露していてまァブッ飛んでいる。しかし林檎のファンってむちゃむちゃ大人しいですな。行儀が良いというか。内向きにはムチャムチャ盛り上がっているんでしょうが余りその気持ちを外に出さないと言う、そんな奥ゆかしさに心打たれるモノがありました。そう、兄の椎名純平も登場したのだが、往年のソウルを思わせる唄に親近感が湧きました。ああ言うモノに惹かれた世代なんだなと。

さて、帰宅して聴いているのはThe Bird And The Beeの新作。2週間くらい前にサンプルを入手していたのだが、そろそろ日本盤が出るらしい。コーネリアスとのコラボ曲や、『セックス&ザ・シティ』でカバーしたビージーズの”How Deep is Your Love”というボートラは入ってなかったけれど。


ローウェル・ジョージの娘、イナラ・ジョージ(ジャクスン・ブラウンが名付け親!)とグレッグ・カースティンのデュオ。初め聴いた時は余りピンと来なかったけれど、ポップスを聴き込んできた人間が作る良質のデジタルポップとして評価できる。ビーチ・ボーイズ、というかブライアン好きなら嫌いではないはず。音は違うけど。と言うのも、イナラはヴァン・ダイク・パークスと共演したフル・オーケストラ・アルバムを出していて(http://cdbaby.com/cd/georgeparks)、コレが滅法良かったので、私自身、彼らが気になってきたのである。ジョニ・ミッチェルを思わせるボーカルもなかなか繊細。


さて、新作だが実に懐かしいリズムボックスを上手く使っているM-2”My Love”からして素晴らしい。天使の歌声。切ないメロのM-5”Ray Gun”、巧みなメロディ・ラインを紡ぎだすM-10”You’re A Cad”なんかに感心する。キラーは”Hold on ,Hold on”というリフレインが忘れられないM-13”Birthday”かな。そんなにライブで観たいな、という人たちではないけれども。M-6”Love Letter To Japan”では日本語を交えて、日本人へのご機嫌取りも忘れていない。