/ Welcome to My Living Room ( 2007)
えー、先週の土曜日ですか、行ってまいりました。キャロル・キングの単独公演。国際フォーラムの12列目でありましたか、御歳66にもなられるキャロルのご尊顔を拝してきたわけだが、なかなかに若々しくて魅力的な人物に映りました。只者ではないですな。心配された声量も往時を思わせる十分なもの。鼻にかかったしわがれ声を聴くたびに、涙涙でありました。しかもスタートが”Song of Long Ago”ですか。参りました。
さて、日本語を交えたたどたどしいMCもなかなか悪くなかったのだが、関心事は公演の中身。蓋を開けてみればほぼDVDとCDで予習した通り。しかしコレデモカという懐メロなのにあまり嫌気がささないというのは、弾き語り中心のパーソナルな音作りにあるのか。「いま・ここ」を感じさせくれる音。
結論から言うと、モンキーズの”Pleasant Valley Sunday”、大好きなシックスティーズもの”Might As Well Rain Until September”を聴けたのがなんとも嬉しかった。でも一番グッと来たのは、このツアーのCDを昨年だか聴いたときもそうだったんだが、”You’ve Got A Friend”でも”(You Make Me Feel Like a) Natural Woman”でもなく、”Will You Love Me Tommorow”。あと、”One Fine Day”とかにもウルッと来ちゃうあたり、オカシイんでしょうか?
さて、今回キャロルのお供をしていたのはバンマス的なルディ・ゲスとゲイリー・バー。ナッシュビルのカントリー系セッションメンだが、ソロで歌う尺まで準備されていたルディの方には感心した(ジュース・ニュートンに書いた曲だとか言ってたが、全く無反応の観客にドキドキした)。こう言うタイプの歌手は滅多に日本なんかには来ませんし。キャロルも一歩引きつつ彼らとの演奏をすごく楽しんでいるようで、このトリオを大切な“バンド”だと考えている模様。かつて“シティ”なんてバンドをやっていたことを思い出す。ゲイリーの方はハッキリ言ってお世辞にも上手いギタリストじゃないんだが、そのヨレヨレ感も嫌いではない。リンゴ・スターの近作にも参加している人。二人とも、キャロルとは90年代に入ってからのレコーディングでしばしばお目にかかるようになった間柄。
なんだかJTも観たくなって来たなア。