/ Souvenir ( 1989 )
ビル・ダノフと言えば、奥方タフィ・ニヴァートと共に” Take Me Home, Country Roads”を書いた人物。歌ったのはチャド・ミッチェル・トリオを経てソロ歌手になったジョン・デンヴァー。ジョンはこの曲の共作者としてクレジットされているが、それは歌詞の手直しをしたという所で、大方のメロディを書いたのはこのビル・ダノフなのだった。ビルはデンヴァーへの曲提供を足がかりに活動の場を広げ、自らも「Bill & Taffy」、「Fat City」そして”Afternoon Delight”のヒットで知られる「Starland Vocal Band」で作品を残している。
ここに取り上げたのは1989年のソロ作。ジョンが取り上げてヒットしたM-1”Potter’s Wheel”、M-10”Take Me Home, Country Roads”を含む。時代性を反映した打ち込みモノも少なくないが、ホッとする田舎臭い歌声は健在。カリプソなM-3”Road Signsや”ビーチ・ボーイズみたいなサビのM-5”Commodore 64”を聴くとソングライターとしての意外な懐の広さに気づく。
ちなみに、2002年に出た、ジョン・デンヴァー追悼の意味合いを篭めた提供曲のセルフカバー盤『I Guess He'd Rather Be In Colorado』もナカナカ良い。