いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 Tony Wilson

markrock2014-03-30

/ Catch One ( Bearsville / 1979 )

何気なくレコードを整理していたら出てきた盤。ソウル・シンガー、トニー・ウィルソンが1979年にベアズヴィルからリリースした一枚。1976年にもベアズヴィルから『I Like Your Style』をリリースしているから、ソロとしては2枚目ということになる。

AORファンに注目されているのは、「アメリカン・モーニング」の邦題で知られる、ランディ・ヴァンウォーマーのほっこり切ない名曲”Just When I Needed You Most”が収録されていること。トニー・ウィルソンはランディとこの曲を共作しており、もう1つの作者ヴァージョンというわけ。バックはハーヴェイ・ブルックスやカル・デイヴィッドらが担当した2曲を除き、アラバマのマッスル・ショールズのリズム隊が務めている。



トニー・ウィルソンは、”You Sexy Thing”のヒットで知られるUKのR&Bバンド、ホット・チョコレート(「Hot Chocolate Band」名義では1969年にジョン・レノンの”Give Peace A Chance”のカリビアン・カバーをアップルからシングルで出している)のメンバーだった人物。ベースやソングライターを務めていた。本作を聴いていると、ソングライティングのテクニックは流石だな、と思ってしまう。両面1曲目はアップな感じだけど、中にはランディ・ヴァンウォーマーのファンが安心して聴けるような、余り黒っぽくないバラードが含まれていて。でもそこはかとなくふんわりとソウル・フィールが漂っているような。

↓昨年MOJOにこんな記事もありました
http://www.mojo4music.com/7547/happy-birthday-to-hot-chocolates-tony-wilson/



カバーでは、マッスル・ショールズのデモ録音の蔵出しCDにも収録されていたジョージ・ジャクソンの”Love, I thought I Would Never Find Love”があったり(”Take Me Home, Country Roads”のソングライターだったダノフ夫妻が結成したスターランド・ボーカル・バンドのカバー(1980年)もある)、ボブ・ディランの”Forever Young”があったり。後者はディランの武道館ライブが1978年にリリースされて話題を呼んでいた、なんて所に便乗したカバーなのかも、と思ったり。

そうそう、話はそれるけれど、DVD・ブルーレイで再発されたボブ・ディラン30周年記念コンサート』、BSでも先だって2日に分けて放送されていたが、映像がものすごくクリアになっており、必見でありまして。”Forever Young”は入っていないけれど…ニール・ヤングジョージ・ハリスン、ロジャー・マッギンばかりではなくて、ジョニー・ウィンターやリッチー・ヘイヴンスにもまたまた泣いてしまったり。トレイシー・チャップマンに憧れて”M”サイズのマーティンを買ったことなんかも思い出した。来日に合わせたカバー・アルバム『ディラン』の単体発売とか、レコード・ストア・デイズでLPは先に出ていたレア・トラック集『サイド・トラックス』の単体発売なんかもある。なんと岩波新書から出たボブ・ディラン――ロックの精霊』湯浅学 著)も自伝と一緒に読むと面白かった。