/ We Are The Pipettes ( 2007 )
ピペッツの日本デビュー盤。ティーンズというにはちょっと歳がいっちゃってますが、なんて言ったら怒られそうだが。そんななりふり構わぬコスプレ感がガールポップを演ろうというコンセプトありきの作品作りを示している。「ブリル・ビルディング・ポップ・サウンドを歌う」とか言う帯のコピーもありますが、ブリル・ビルディングがなんたるかを判っているのかしらん。専業作詞・作曲家が絡んでいるわけでもないし。
往時の音というよりは、トレイシー・ウルマンなんかに代表される80年代の再ブームの音をさらに、今っぽく仕上げたという感じ。宣伝してるほどレトロでもない。良かったのはトレイシーっぽいM-2”Pull Shapes”とM-10”Because It’s Not Love(But It’s Still A Feeling)”。アバみたいに聴こえたりも。シングルM-8”Your Kisses Are Wasted On Me”は耳に残るものの、しばらく聴いていると恥ずかしくなってくるような…。この赤っ恥感もアイドルものらしいと言えばらしいのだが。