/ Keeping The Legend Alive ( Madacy 50843 / 2004 )
今日朝新聞を見ていたら、アイ高野氏(元カーナビーツ〜ゴールデン・カップス〜クリエイション)の訃報が…!The Zombiesのマイナーな一曲”I Love You”をカバーした「好きさ好きさ好きさ」では、シャウトと情熱的なアクションが印象的だったし、竹田和夫のクリエイションでのポップヒット「ロンリー・ハート」でも渋い喉を聴かせてくれた。最近GS同窓会みたいな番組で目にしたが、往年のシャウトが鳴りを潜めていてアレレと思ったのだが…。
さてさて、今日はカントリーロックの好バンドであるPocoのライブ盤を。活動期間も長く、つかみ所がないためか、イマイチ正当な評価をなされてきていない気がするPoco。好盤は多いけど、この一枚だけは、と呼べる程の盤もない。下手にアダルトコンテンポラリーなヒット曲なんかを出してしまったりもしたし、メンバーの行き来があるにも関わらずアメリカの国民的バンドThe Eaglesと比べると水をあけられている格好。で、コレは意外にも出来の良かった2002年のカムバック作『Running Horse』に継ぐライブ盤。なんと2000円(輸入盤)そこらなのにCDとDVD各1枚が収録されているという大盤振る舞い。メンバーはメンバーとしては不動のRusty YoungとGeorge Grantham 、1971年以来のPaul Cottonに加え近作より参加のベースJack Sundrud(元The Great Plains) 。そして、ナント途中から元Buffalo Springfieldで、解散後にPocoを作った張本人Richie Furayが闖入。
どれもアクースティックな演奏が軽妙で、コーラスもバッチリ決まっている。現The EaglesのTimothy SchmitがPoco在籍時に歌ってヒットしたM-2”Keep On Tryin’”は、同様ソフトサウンドで売れたM-3”Crazy Love”と共にRustyがボーカルをとる。ハスキーな感じだがコーラスも温かくいい感じだ。M-4”Pickin’ Up The Pieces”からはRichieが参加して、名ライブ盤『Deliverin’』を思い出す。M-9ではJim Messinaの”You’d Better Think Twice”も演っている。Jackson BrowneみたいなかつてのM-6”Call It Love”も迫力あるし、M-13”Rose of Cimarron”、M-16”Heart Of The Night”みたいなヒット曲も無難な仕上がり。まあ後期の大仰なポップロックサウンドはイマイチという感じもする。Pocoという可愛い名前に見合った様な小粒なカントリーロック曲が好みではある。白眉はというとなんといってもM-12の”Kind Woman”。ゲストだが主役級のRichie Furayがバッファロー『Last Time Around』で聴かせたものと変わらぬ美声で”Got a Good Reason〜”と歌い上げる瞬間、グッときます。