いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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Denim

markrock2010-03-28

/ Same ( Epic 34362 / 1977 )


John Boylanといえば、Rick NelsonやLinda Ronstadtをはじめ、The Eagles結成にも噛んでいるカントリー・ロックの裏方として知られる重要人物なわけだけれども、彼が70年代以降生き残ったのは、Tom ScholzのBostonを手がけたことが大きいだろう。


そんなボストンとの仕事から、エピックに迎えられたJohnは、昔と変わらないカントリー・ロックを手がけていたりする。このDenimもそんな一枚。


名前からしてスカッとしたアメリカン・ウェスト・コースト盤を思い浮かべるけれど、全く中身はそのイメージのまま。Bill Browderの作る軽快なカントリー・ロックが最高に気持ち良い。特にコーラスもキレイなA-1”Tequila”は素晴らしい出来。コンガがまた軽快で絶妙。音の感じはTom Kellyが在籍したFools Goldなんかを思い浮かべていただければ良いだろうか。スティールが入る3連のバラードA-2”I’d Be Lost Without You”もイーグルス風味の佳曲。A-3”Let’s Keep Our Good Thing Going”なんかもむちゃくちゃポップなカントリー・ロック。A-4のバラード”Heaven”のストリングス・アレンジはGlen Campbellとの仕事で知られるAl Deloryだった。A-5”Throw Away”は織り成すコーラスにとろけそうになる。ロッキンな後半のギター・ソロやコーラスなどはバッファロー・スティルスなセンスも感じさせてくれる。ボーカルはRichie Furayに近いものを感じるけれど。それもあながち外れていないと思ったのは、ギターのBill Browderが2006年のBuffalo Springfield Tribute作に参加していたこと。


さて、B面にいこう。B-1”Venezuela”はラテン風味ののどかな作。B-3”Music In Her Laughter (Over & Over)”は爽やかな16ビートのAORで。時代の流れに合わせればこの音になっていくことは目に見えている。3フィンガーのフォーキー・カントリーB-4”Panhandle Memory”にも時代を感じさせる重厚なストリングスが入るが、コレもAl Deloryで。B-5”Brazos”はマイナー調のスリリングなカントリー・ロック。ラストはアコギ一本で3声のコーラスでハモった、明らかにCSNを意識した曲B-6”Separate Towns”。思いの他捨て曲がないので驚く。


Denimとしてのメジャーリリースは1枚で終わってしまったようだけれど(Traveler名義での作はABCレコードにアリ)、メンバーは裏方で活躍。Richard Mullenはテキサスに根ざしてStevie Ray Vaughan and Double Troubleのプロデュースを手がけている。ちなみに現在はBillとDavid Moerbeというオリジナルメンバーを中心にバンドが再結成されているようで、細々と演っている模様。新作のCDも買えて、視聴した限りではなかなか良い。ちゃんとバンドのHPもあって。
http://www.cdbaby.com/cd/denimband/from/evor

http://www.denimband.com/