そういえば代々木にあるCの支店(てか本店がどこか知りませんが)にも先日立ち寄ってみたが、なんだかヒップホップな匂いの面構え。しかし、こういう店ほど敵はいないだろうと乗り込む。まず100円盤コーナーでは70年代日本の叙情フォークグループ「とんぼちゃん」改め「とんぼ」のシングル盤『冬越え間近』。とんぼちゃんはヒソカにいいグループだと思っているのだが、このシングルA面は初期稲垣潤一に良質のシティポップスを書き送っているオフコースの松尾一彦のペンということもあり(編曲ははっぴいの鈴木茂)大期待する。聴いてみると実に練られまくった歌謡ポップスで、曲は「メリーアン」でブレイクする前の歌謡フォークなアルフィーにソックリ。いいんだけど、売れない感じだ。さらにニューウェーブ名盤として巻上公一のヒカシュー『夏』も100円で。近田春夫先生はまさにこの世の春を迎えていらした。さらにArlyn Gale『Back to the Midwest Night』(ABC / 1978)も100円箱から。都会派を想像しつつ買うのを控えてきた一枚だが、意外とスプリングスティーン+スティーブ・フォーバートみたいな疾走アクースティックロックでビックリした。まあそこそこメロウな曲もあるが、声がひしゃげてビターなので甘くない。100円で夢を見ようなんて世の中は甘くないんですね。
店内に入ると洋楽白人音楽はそんなに多くない。うーむ。むしろレンタル落ちのビデオ『イージーライダー』(500円)に目が向きそれも詣でた序でに確保する。同じ値で『地獄の黙示録』もあったが、こちらは完全版のDVDを買うのが得策なので買い控える。他はもうだめかなと棚を覗いていくと、後に名作を生み出すLarry Murray、Rick Cunha、Bernie Leadon、Dave Dawsonを擁した創初期のカントリーロックバンドHearts And Flowersの2 in 1を800円で発見し、そろそろ年貢の納め時ではないかと諸手を上げる。次はメッカ御茶ノ水へいざゆかん。(つづく)