いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
『情況』2018年秋号 田中里尚(文化学園大学准教授)「教えられぬことこそ語り続けなければならない―石浦昌之の実践について―」
『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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Blue Rose / Same

*['60-'70 ロック]  Blue Rose / Same (Epic / 1972)

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60年代や70年代のレコードを中心に聴き続けているけれど、まだまだ知らない盤がある。70年代初頭のエピックは1枚きりの無名バンドのレコードを沢山出していて、その殆どが当たり、ということに最近気がついた。これもそんな一枚で、ブルー・ローズというバンドのレコード。「青いバラ」ですから「存在し得ないもの」の喩え。このバンドの実態は、ソングライターのテリー・ファーロングがLAのセッションメン、レッキングクルーの流れを汲むマイケル・オマーティアン(本盤ではマイク・オマーティアン名義)と共に作り上げたソングライター・デモのようなものにも思える。A面1曲目の”My Impersonal Life”というのが本当に素晴らしい楽曲で、スリー・ドッグ・ナイトが1971年のアルバム『Harmony』の2曲目、”Never Been To Spain”と”An Old Fashioned Love Song”の間に挟まれて収録されていた。テリー・ファーロングの楽曲はブルージーでソウルフルでありながら、メロウなLAポップスの伝統に加えたもので、70年代初頭のスワンピー・ポップの王道をいくもの。スリー・ドッグ・ナイトに採り上げられたのも頷ける。演奏にはハーヴィー・マンデルが熱いソロを弾いている曲もあり、ジム・プライスのレコードで演奏していたベースのジョン・ユーライブのクレジットも。その他のバンドメンバーにはゲイリー・ニコルソンやジム・エド・ノーマンとアンクル・ジムズ・ミュージックを組んでいたドラマーのゲイリー・ステュ(ロジャー・トロイのジェリーロールのメンバーでもあった)もいる。アコギと分厚い弦とコーラスで綴られる”Chasin’ The Glow Of A Candle”はスプリングスティーンが新作でやろうとしたような、ある種エキセントリックなLAカルト・ポップスだと思う。f:id:markrock:20190720141102j:plain