いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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網倉一也 / Listen To My Love Songs (フィリップス / 1978)

markrock2018-03-30


歌謡フォークとAORの絶妙なブレンド感覚は、アメリカならカントリー歌手が演ったプリAORみたいな。網倉一也のファースト『Listen To My Love Songs』。アルバムにも収録されているシングル「Good-Bye横須賀/レモン・プリンセス」のシングル盤を先日手に入れて(”レモン・プリンセス”には梅垣達志がコーラス参加)、なかなか良い!となりまして。そこでアルバムの方も早速入手した次第。

なんとなくアルバム・ジャケットの方に既視感があり、しばし考える。プロフィールにある好きなアーティスト「ボブ・ジェイムス」「イーグルス」「ジェイムス・テイラー」「ポール・サイモン」で全てを理解!ジェイムスとポールが参加したアート・ガーファンクルの"(What A)Wonderful World"収録の『Watermark』ですね。同年のリリース。並べるとちょっとシンメトリックで。

冒頭のタイトル曲”リッスン・トゥー・マイ・ラブ・ソング”はピコこと樋口康雄の編曲でタイム・ファイヴはコーラスで参加した美麗な1曲、LPも良音だった。村上ポンタ秀一、岡沢章、芳野藤丸松原正樹佐藤準らが参加したトラックと、ラストショーの面々(島村英二、河合徹三、徳武弘文、村上律、松田幸一)が参加したトラックを使い分けて、アメリカンな色を後者に負わせている。共通して参加しているのは器用な吉川忠英今井裕後藤次利というサディスティックスの面々も。石川鷹彦先生参加の2曲だけフォーク、というのもわかりやすい。とはいえ全体を通して、現在で言うところのシティ・ポップ直球良盤。シンガーとしても口当たりソフトで、SSWっぽいナイーブさがあるのも良いが、達者なメロディ・センスを特に買われたようで、アイドルへの楽曲提供がメインに。近年では井の頭公園の歌姫、あさみちゆきをはじめ、歌謡フィールドで数多くの楽曲を手がけている。郷ひろみの"マイレディー"や"How manyいい顔"も印象的。セカンド『SCENE』シティ・ポップ再評価で昨年CD再発。2011年には久々の自演盤『振り向けば〜mydear〜そして明日も』をリリースしている。


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