/ ocean eyes ( Universal / 2009 )
アウル・シティのポップス。なんだか全然見当違いかもしれないけれど、Daft Punkを初めて聴いたときに似た感じ。デジタルでエレクトロニックな感触だけれど、エイティーズ風味の懐かしさを感じたような、そんな胸キュン(死語!)な何かがある。
アウル・シティというとバンドのような気がするけれど、なんでもアダム・ヤングという男1人で作り上げたという。まさに、宅録・マイスペース世代の落とし子だ。曲によって、マシュー・ティーセン、メリサ・モーガン、ジョリー・リンドホルム、ブレアン・デューレンがボーカルを務めている。
いずれの曲もポップそのもの。ただ、エレクトロニックというと、耳をつんざくようなダンス・ミュージックかと眉を顰める向きにはその誤解を解かねばなるまい。まことにとろけそうな音なんだから驚きだ。こんな気分になれるヒット曲は日本にはない。J-Popってつまりカラオケで歌われることを前提としたバカ音楽なんだけど、そんなのばかり売れてるようじゃやっぱり救えないな、と思ってしまう。せめてアウル・シティくらいのクオリティは保っていて欲しい。