/ グリーン・スピードウェイ ( 東芝EMI / 1974 )
以前このブログでジャネットのシングルを紹介したことがあるけれど、それ以来、「ザ・ジャネット」で検索してくる方が結構居られるので、アルバムを手に入れたら紹介しようと思っていた所。レコ探しに苦労するかと思っていたけれど、オフコースが売れたときに1500円シリーズでLP再発されてたんすね。500円くらいで入手でき、胸をなでおろす。
さて、この盤はザ・ジャネットの唯一作。フォーク・デュオからバンドスタイルに生まれ変わったオフコースのメンバーとして加入することになる二人、松尾一彦(松尾ジュン)と大間ジローが在籍していたことで知られている。他のメンバーは佐々木かつみと大塚ケン。平尾昌晃や加瀬邦彦の曲提供があるロックバンドと言う辺りで、後期GSってな形容をされることもあるけれど、なかなかの実力派で聴いていても気持ちが良い。アレンジは東海林修とジャネット。
坂崎幸之助の本を読んで知ったけれど、ジャネットは「キンキン・ムッシュのザ・チャレンジ」で10週勝ち抜いてロンドン・レコーディングのご褒美をもらったというバンド。確かにこのデビュー盤は5曲がロンドンのアビーロード・スタジオで録られていて、実にロックないい音をしている。
冒頭の大間・松尾作のA-1”スウィーター”はノイジーなギターが印象的なロックンロール。なかなかぶっ飛んでいる。A-2”恋はサーカス”はシングルが切られている阿久悠-平尾昌晃曲。コレが、実に出来た良い曲なんだな。ポップなガロを思わせる感じ。そのガロそのものというAメロを持つA-3”銀河の世界”(佐々木かつみ曲)、壮大でドリーミーなバラードA-4”スウィート・ジャネット”(松尾作)もなかなか。
B-1のタイトル曲”グリーン・スピードウェイ”はとても良い音のエレキとアコギをうまくミックスさせていて。GSものとしても聴けるアイドルっぽい詞がまた堪らない。B-3”ポップ・オン・ザ・サンド”もGSライクなロックでこれは加瀬邦彦の曲。ド歌謡曲がしっかりとしたロックになっているという奇妙な感覚がゴールデン・カップスを思わせるB-5”美しい季節”(阿久-平尾コンビ)はやっぱり良いよ!!ラストは松尾がファルセットで弾き語るB-6”風…”。いやぁ、驚くべき盤ですよ。