/ Brave Belt / Brave Belt Ⅱ ( Reprise / 1971・1972 )
さて、WoundedBirdといえば、今年Brave Beltが2in1でCD化されたのも嬉しかった。コレはゲス・フー脱退後のランディ・バックマンにとって、バックマン・ターナー・オーヴァードライブへの架け橋となったバンドの2作。
1作目は1971年というリリース年からして、CSNタッチのアクースティック・ナンバーが含まれているのがSSWファンには嬉しいところ。ロン・ホールドースンのペダルスティールもいい味。M-2”Lifetime”やM-6”It’s Over”なんぞを聴くだけで良さが判る。メンバーはランディ、ロブのバックマン兄弟とチャド・アランが中心。バートン・カミングスが加入するまで、ゲス・フーの初代ヴォーカリストだったチャド・アランはランディとソングライティングを分け合っている。エレクトリックなCSNものを思わせるM-7”Rock And Roll Band”をチャドは書いている。
1曲目のM-1”Crazy Arms, Crazy Eyes”は”American Woman”と”No Sugar”が一緒になったような曲。バックマン色全開。一方チャド・アランの曲はどうかと言うと、ピアノ中心のミディアムM-4”I Am The Man”にしても悪くない。元々チャドのソロのためのプロジェクトだったらしく、全体的にチャドの色とも言える。
お次は『Ⅱ』の方。こちらはC.F.ターナーがリード・ヴォーカル、ベースに位置づけられ、バックマン・ターナー・バックマンことブレイブ・ベルトってな位置づけになっている。チャドは2曲に参加するも、脱退してしまう。冒頭のランディ作M-13”Too Far Away”はバックマン・ターナー・オーヴァードライヴに連なるへヴィーなロック。音が変わってしまったことに気付く。脱退したチャドの作M-14”Dunrobin’s Gone”が虚ろなくらいフォーキー・カントリーな1曲で。しかしこの曲、ストーンズの”Sittin’ On A Fence”みたいに聴こえるけれど。チャドとランディの共作M-22”Another Way Out”なんてマナサスっぽくてカナリ良い曲に思えるけれど。まあ脱退してしまったのだから仕方ない。ターナーの曲はM-15”Can You Feel It ”にしてもシャウトを交えて流石にハード・ロッキン。
知っての通り彼ら、カナダのロックバンドなんだけど、カナダ勢ってのも調べてみると面白い。ニール・ヤングも人選には一枚噛んでいるみたいだし。