/ ロマンティックマシーン ( Bellwood / 1976 )
ベルウッドのCD再発モノの中でも、コアなフォークファンが買うのを躊躇いそうな盤を。
宇都宮出身のフォークデュオ、「となりきんじょ」の唯一作。佐々木マキの印象的なジャケットが目を引く。全ての編曲を石川鷹彦が手がけ、クリアなアコギ中心の音作りは特筆すべきところ。
しかしこの盤、A-2”六月の風”やシングルに切られたB-3”人形の夢”など、「とんぼちゃん」なんかを思わせる毛塚昇の歌謡タッチの楽曲がどうしても目立つ。当時も彼の曲の方がポピュラリティを得られただろうことは想像に難くない。
しかし、むしろ注目すべきはもう一人のメンバー、寺内仁実の手がけた楽曲なのだ。ナント、モロにGAROフォロワー、特にマークこと堀内護を思わせる作風なのである。
白眉はタイトルからしてCSN経由のガロサウンドとわかるA-5”青い眼の木馬”。”暗い部屋”を思わせるアクースティック・ロック。なかなかカッコイイ。トゥルルルットゥットゥ、なんてなコーラスも飛び出すわけで、これだけでも買い!その他にもアコギが爽やかなA-1”生きているから”、マークかと思ってしまうB-6”君の夢の中で”なんかも良い。デビュー当初のアルフィーもかなりマークっぽいのだけれど。