いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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[NEW!!]2022年2月24日発売、ビッグ・ボッパー『シャンティリー・レース』、フィル・フィリップス『シー・オブ・ラブ:ベスト・オブ・アーリー・イヤーズ』、チャド・アンド・ジェレミー『遠くの海岸 + キャベツと王様』の3枚のライナーノーツ寄稿しました。
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[NEW!!]2022年12月23日発売、バディ・ホリー・アンド・ザ・クリケッツ 『ザ・バディ・ホリー・ストーリー』(オールデイズレコード)のライナーノーツ寄稿しました。
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 ミッキー・カーティス 

markrock2007-03-27

/ 耳 ( Vertigo / 1972 )


ジャパニーズ・ニューロックの名盤が激安“1300円”で再CD化されている。“Naked Line”ってやつ。とりあえず『陳信輝』、ミッキー・カーティスと侍 『侍』、ミッキー・カーティス 『耳』フラワー・トラベリン・バンド 『エニウェア』フライド・エッグ 『ドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン』の5枚を入手。ミッキー・カーティスと侍 『河童』も昨日注文。数年経つと廃盤ってオチじゃないかと思いまして。ナイアガラのリイシューも申し訳ないけどソロソロ飽きてしまったので、こっちに投資!!


こうして、はっぴいえんどなどの「日本語派」とはある種対極にあった「英語派」の人々のニューロックものを改めて聴いてみると、その稚拙な発音にウンザリしたりもする。個人的にはつのだひろ、ミッキー・カーティス、柳譲治(ジョージ)以外は厳しいかと。


てなわけで、ミッキー・カーティスなのだが、この人の音は今聴いてもやはり凄い。ガロ、小坂忠やキャロルのプロデュースでも知られているが、ロカビリー時代含め、トニカク時代を超越した音作りには定評がある。音作りというよりまあセンスと言う感じ。


中でも出来がいいのが侍解散後のソロ作『耳』。全編山上路夫(ガロやウィークエンド”岬めぐり”で知られる作詞家)とがっぷり四つに組む。日本語フォークロック盤では5本の指に入る傑作ナリ!大野克夫原田裕臣アラン・メリル細野晴臣マイク真木、ガロの“トミー”こと日高富明と参加陣も豪華。曲も粒ぞろい。カバーだけじゃなくオリジナルもココまでだとは。


GSメロディのニューロック的展開A-1”夕日の決闘”にまずぶっ飛ぶ!マカロニウェスタンな疾走感溢れるリズムにベタなマイナーメロが飛び出し、そこに前衛的なシンセサイザーが絡みついてくると言う。凄いよコレ!細野と日高が参加したM-2”また陽がおちる”はマッシュルームでの小坂忠を思わせる。日高のアコギD-45が美しいM-5”モージョの世界”は裏ガロ。B-1”海賊ゴルギータ”もインパクト十分。B-4”それだけの幸せ”は当時CMソングになったカントリーポップな作。小坂忠っぽいか。ラストのB-5”ラリったラクダに乗って40日間”のみ英語詩。アラビアンなシンセと柴田ピピのシックスティーズなエレキがいい味。WORKSHOP MU の手がけたジャケは神秘的だ。


”ソフトロック・ヒッピーズシリーズ”全7タイトルと”NAKED LINE”第2弾は4月11日発売。なかなかこのシリーズ、良い。