ピーター・アッシャーとダイアナ・ロス。ということでこの組み合わせからして、リンダ・ロンシュタットとアーロン・ネヴィルのポップボーカル盤なんかを想像したのだがまさに、な一枚。大御所ダイアナ・ロスの新作ラブソング集(7年ぶりのスタジオ盤)ですが、マア保守的な仕上がりです。
数曲はスティーブ・タイレルがプロデュース。例えばスパイラル・ステアケースのM-2”More Today Than Yesterday”、リオン・ウェアの”I Want You”、プラターズの”Only You”のカバーなんかがそれに当たるのだが、シンセ臭いM-2は90年代初頭のオクラ音源か?と思うくらい音が旧い。でも、アーバンなシティライフを再演出したい向きには悪くないか。曲は最高です。
あとはハリー・ニルソンのM-1”Remember”、バカラックM-6”The Look Of Love”、ビル・ウィザースM-7”Lovely Day”、ブライアン・メイをゲストにしたM-8”Crazy Little Thing Called Love”、ビートルズM-11”I Will”、ドリフターズ”This Magic Moment”、ビリー・プレストン”You Are So Beautiful”と言ったコレデモカ的選曲。だが、可も無く不可もなくと言った感じも。なぜ今?感がその原因か。それでもブレンダ・ラッセルのM-5”What About Love”みたいなしっとりとしたバラードに、ロスの円熟を感じたり。