*[コラム] 非日常の中の日常
ここの所、とんでもない世界になってきておりますが。ブログを書く気も起らなかった。コロナ蔓延にあって再び人間の浅ましさを見るという。国家総動員体制を作りたいのか、作ってしまう国民性なのかはわからない。余りこの国とは関わり合いになりたくないのだけれど、住んでいる以上関わらざるを得ないというジレンマもある。震災の時もそうだったけれど、音楽など芸術が軽んじられるのはいたたまれないし、やりきれない。ライブ自粛の動きもあるし、先日お会いした国立西洋美術館で働いている方の言では臨時休館になってしまったとのこと。大正教養主義の洗礼を受けた、(ゲゲゲの鬼太郎の)水木しげるが太平洋戦争に従軍する直前の手記にあった「芸術が何んだ 哲学が何んだ 今は考へる事すらゆるされない時代だ」を思い出しつつ。まあただこんなこと言うと、「感染防止のためには仕方ないだろ」とか言われちゃうんですが。「そんなことわかってるよ!」という話。芸術の孕む批評性を常日頃恐れている人々の無意識の性なんじゃないかと思われなくもない。
しかし共働き家庭の私なんぞはですね、子どもは少なくとも1か月強は家にいるわけですから、交互に休まざるを得ないわけで。色んなものを「しょうがない」とばかりに諦めたけれど、そんな非日常の中で、不思議と日常を取り戻しつつあるという。近所の子どもたちは行き場がないのか、中学生や高校生ですら公園にいて。しかも小学生と遊んでいたり。こういう風景って、自分が子どもの頃は当たり前だったけれど、最近はとんと見かけたことがなかった。まあ、塾とか、部活とか、習い事とか、普段はおかしい位にワーカホリックですよね。何に煽られているのか知らないけれど。余暇すら資本主義の勤勉労働に取り込まれているドレイ的ニッポンの生活を見直す契機にしたいと思いました。
さて、先月は5年ぶりくらいのライブ。荻窪のBungaという素敵なお店。オーナーのプー・カングァンさんは日本で初めて路上ライブをしたという伝説的ミュージシャン。その日は近所の音楽仲間、ニュージーランドのミュージシャン、Guyさん(The Mighty Takapu)も出演。私は、ここ数年来ちょくちょくセッションをやっているベースのTsubasaさんと一緒に。Tsubasaさんの伯父さんは「好きさ好きさ好きさ」で知られるGSカーナビーツのギタリスト越川ひろしさん。お父さんはマネージャーをやっていたと言っていたような。でも、GSブームが意外と短かく終わったからだと思うけれど、Tsubasaさんが若い頃は「絶対に楽器は弾くな」と言われてたんだとか。それでも大学時代にベースを手に取って以来、いまだに弾き続けている……ってなんかいいですよね。
演奏は30分で6曲。ツイッターでアップしたラスト「愛すべき音楽よ」は数日で視聴回数1000を超えたのでビックリ!有難いです!
https://twitter.com/i/status/1226363567407955969
オーディエンス音源ももらったので、アップしてみました。
https://www.youtube.com/embed/IUBuffOKaT0