いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 ムッシュ・フォーエヴァー

markrock2017-03-03


ムッシュかまやつが亡くなったとの報、ショックが大きい。今日も一日、どよーんとした気分で過ごしてしまった。ムッシュの何から何まで好き、っていう人いますよね。きっと同じような気持ちの人がいるはずだと思う。あのテンションコードだらけの弾き語り、唯一無二だった…もう一度聴きたかった。

ツイッターでは深夜にワイン飲んでるとか、ステーキたいらげたとか、それにミッキー・カーチスが突っ込みを入れる、っていうやりとりが。いやはや老いてなお元気だなと感心していたのだった、闘病生活に入る前までは。


飄々とした本当の粋人だったと思う。テイチク時代のカントリー、ロカビリー、GS・スパイダース、ニュー・ロック、フォーク、そして90年代以降のリヴァイヴァルもあったでしょう。戦後日本のポピュラー音楽の歴史そのもののような、しぶといミュージシャンだった。時代感覚ですよね。GS(グループサウンズ)から(ニューロックもあったけれど)、吉田拓郎に飛びつく嗅覚って凄いと思う。産湯のカントリーとフォークの音楽性の近似があったにしても。


とはいえ旧制高校バンカラ風味の「我が良き友よ」のB面にタワー・オブ・パワー参加の「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」ですから、そのバランス感覚は普通ではなかったわけで。ある意味ゲーノー界的な嗅覚なんだけれど、商業主義的というよりはセンスで選んでいる感じ。キャンティ文化にも関係しつつ、西洋文化を一番早く摂取できる立ち位置で、何よりオシャレであり続けた。ユーミンの幻のデビュー・シングル「返事はいらない」のプロデュースもムッシュだったし。

1996年でしたか、高校生の時にNHKの公開録画で観たのが最初。玉置浩二と二人で出演していた。確か急にキャンセルになった沢田研二の代役だったはず。でも自分でいいのかな〜なんて言いながらもお客さんを喜ばせる、息の合った素晴らしいステージを見せてくれて。20代のときにはムッシュが大好きな友人と江古田マーキーでのライブを観に行ったけれど、とても良くって。ちょうどムッシュキンクスのトリビュート盤に参加していた頃だった。その頃ぼくもマーキーで何度かライブを演っていたんだった。で、ムッシュのライブは、アルフィーを解雇された!とか言っていたドラマーのグリコと二人で(アルフィームッシュのバックを演っていた)。キンクスとかストーンズなんかも、肩の力を抜いて演っちゃうんですよね。かるーくジャムる感覚で。終演後はもちろん出待ちしましたよね。

その二年後ぐらいに吉祥寺のボガ(中川イサト『お茶の時間』のジャケットになっている喫茶店の現店舗)で隣にムッシュが座っていた、ということもあった。あまりの衝撃に「ムッシュですよね?」と問いただしてしまったが、見間違えようもなく、ムッシュ以外の何者でもなかっただろう。

近作では2009年のブルーズ・ザ・ブッチャー&ムッシュかまやつ名義の『ロッキン・ウィズ・ムッシュが最高だった。永井ホトケ隆やコテツが参加したバンドとの共演作。

編集盤では2006年にウルトラ・ヴァイヴが作ったゴールデン☆ベストがとにかく良音・センス良すぎる好編集盤だと思う。製作スタッフのクレジット見ていたら、小学校の後輩だった嵐山光三郎の息子さんの名前がありました。

オリジナル・アルバムではかまやつひろし・アルバムNo.2 どうにかなるさ』が全曲カバーしたいくらい大好き。「喫茶店で聞いた会話」、とかね。ムッシュ・フォーエヴァー…