いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 都はるみ

markrock2013-06-27

/ 新しき装い( 日本コロムビア / 1976 )

謡曲、演歌のオリジナルLPがなかなかCDにならないのはなぜだろう。あるいはなってもすぐ市場から消えてしまうという。日本のモダン・ブルーズのようなものだと思うんだけどな。アイドルものとか、そっちの類は需要があるのか、ファン向けのオリジナル・アルバム復刻がよくあるけれど。一方で、日本を代表する国民的演歌歌手であるにも関わらず、五木ひろしや森進一の全アルバム復刻!なんて聞いたことがないし(実はあるのかもしれないけど…)。まあ、そもそもシングル単位で売れていた人達だろうから、中古レコード屋でもベスト盤は見かけるけれど、オリジナル・アルバムはそう多くは見かけない。『某、何々を歌う』みたいな面白い企画モノはあったとしてもそれなりの値付けになっているし。


都はるみももっと再評価されて良い印象のある歌手の一人。中でも、こんな盤もあったのか、というレコードを。1976年リリースのジャパフォーク・カバー盤。一応1991年にCD化されているらしい(が無論見たことはない)。同時代的には聞いていたはずのフォークの名曲の数々を爆発的な歌唱力で歌い切る。カラオケで歌ってくれたら、やっぱり上手かった、みたいな(失礼…)楽しみ方が出来る1枚だ。


なんといっても驚いたのは荒井由実 ”翳りゆく部屋”のカバー。コブシなし、ご本人を超える声域で歌ってくれる素晴らしいテイクだった。この頃のはるみさんは、当たり前だが声が若くって。リアルタイムのTVなどでしか聴いてこなかったので、こんなにオトメ声だったのか、と見直してしまう。


その他、因幡晃”わかってください”、田山雅充”春うらら”(オリジナルよりはしっとりと)、内藤やす子”弟よ”、布施明シクラメンのかほり”、小坂恭子”想い出まくら”などと実に良い感じの選曲。”ビューティフル・サンデー”はちょっと便乗気味だったけれど。そして一時代を築いた陽水・拓郎からは”心もよう”、”旅の宿”を。個人的にはハーモニカが実にあの時代のフォークしている”旅の宿”に軍配かな、と。