/Same(Chelsea 1002 /1972 )
オールディーズクラシック、”バーボボババーボ”な”Mr.Bassman”で御馴染みのJohhny CymbalがThe Clingers Sisters出身でソングライティングの才もあるPeggy Clingerと組んだデュオの唯一作。Wes Farrellのプロデュースで、とにかくバッキングがスゴイ。ドラムスはHal BlaineとJim Gordon、ベースにはJoe Osborne、ギターはLarry Carlton、Dean Parks、Louie Shelton、キーボードはMike Melvoin、Mike Omartianと西海岸サウンドを作っていく(きた)腕利きばかり。さて音はどうか。
これがまた、甘い音を期待すると痛い目を見るわけで意外とスワンピーな感じ。A-1”Everybody Wants to Be Somebody ”なんかはカントリーソウルってな感じで悪くないがJohnny Cymbalってこんなに渋い声だったっけ。Clingerもサビで絡んでくる。A-2”You Can’t Always Get What You Want”は『Let It Bleed』収録のストーンズ曲(この曲以外はCymbal and Clingerの共作)。Cymbalはきっとこんな感じのアルバムを作りたかったんだろう。なにしろストーンズっぽい曲が多い。好みもあろうがやはりそれよりClingerがリードを取るカントリーっぽいA-3”Dreams of You”の方が落ち着く。スロウなB-3”A Little Bit No, a Little Bit Yes”もClinger主導でいい感じ。ドリーミーなデュエットB-4”For Ever and Ever”がこの盤で一番聴きやすい曲か。
クレジット買いにハズレもある、と教えてくれた一枚。