*[コラム] 阿佐ヶ谷ネオ書房・読書会の夜
先週の日曜日、阿佐ヶ谷ネオ書房でのライブ読書会。10月に2冊同時刊行した『哲学するタネ-高校倫理が教える70章【西洋思想編】』(明月堂書店)の出版イベントのような部分もあったのですが、お店とのご縁を繋いでくれた編集者の杉本健太郎さんが司会を務めてくれ、20代から80代まで幅広い方にお越しいただき、質疑も含めて盛会に終わりました。私としても読書会は初の試みだったのですが、本を手に取ってお越し頂いた方もいらっしゃましたし、かつての教え子とのサプライズな再会(嬉しかった!)もあり、哲学芸人マザーテラサワさんや哲学Youtuberのスケザネさんとも初めてお会いしたり…いつもご支援いただいている皆様にも助けられたと感じた次第です。
そして何より店主の映画監督・評論家の切通理作さん、思っていた通りの穏やかなお人柄でありながら、50年以上の歴史を誇るという阿佐ヶ谷の元貸本屋ネオ書房の経営を引き継がれたように、サブカル色充満するリアルな「場」を作り上げていく矜持と言いますか、その力強い信念が何とも印象に残りました。私がちょうど20代半ばで文化研究をかじっていた頃に、切通さんの『山田洋次の<世界>-幻風景を追って』(ちくま新書)と出会いまして、こんな風に文化を深読みできるんだという衝撃を受けたことが昨日のように思い出されます。昨年出版した古井戸・加奈崎芳太郎さんの本の話をしていたら、切通さんは泉谷(しげる)さんが大好きとのこと、加奈崎さんの本の帯は泉谷さんに書いてもらいましたし、不肖私も中学生の時に初めて観に行ったライブが泉谷さんだったということで、ご縁を感じました。いつか日本のフォークを語るイベントなどもできたら…なんていうお話も頂きました。加奈崎さんのキャリアを辿る…とか、エレックの歴史とか…実現できたら良いのですが!