いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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DEJA VU / Song For Everyone (Capitol / 1976)

markrock2018-03-07



前回ジミー・イエナーを取り上げて思い出したのだけれど、最近DEJA VUというカナダのバンドのキャピトルにおける唯一作を入手したのだった。エグゼクティブ・プロデュースがジミー・イエナー。このバンド名を聴いて直感的にCSN&Yを思い浮かべてしまった。1981年に”Marrakesh Express”を単発シングルでリリースしているところからすると、まさにそのフォロワーだったのかもしれない。

ただ、一瞬目を引いたのはそんなことではなく、アルバム冒頭でビーチ・ボーイズの”Sail On Sailor”をカバーしていたこと。近年のライブでもブロンディ・チャップリンが熱唱しているけれど。ブライアンとレイ・ケネディの共作でありました。DEJA VUのヴァージョンがこれまたむちゃくちゃスワンピーで完成度高い音。CSN&Y仕込のカリフォルニア・ハーモニー・ポップの伝統も受け継ぎつつ。これ1曲で買いだと思いました。そんなことを思いつつ聴き進めると、次なる”If He Loves You”はウォール・オブ・サウンドのテイストの入ったこれまた完璧なパワー・ポップで。これはエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねるジミー・イエナーが手がけたラズベリーズと重なるイメージ。アルバムの最後にはそのラズベリーズ”Don’t Want To Say Goodbye”の直球カバーも入っていた。そして、チャートインの記録のある”Be Happy”はまさにハッピーで多幸感溢れるディスコAORじゃないですか!ヤバいですね、コレ。

https://youtu.be/L95CLkfvpDg

なんだかBig Pinkがいずれリイシューするような盤だなと。そして、”Yes I Do(I Love You)”のAメロはグレアム・ナッシュそのもののようでいて、Bメロ以降のポップ・ソウルな展開はCSNを凌ぐ出来でありまして。メロウなソウルも歌えちゃうところが、このバンドの凄い所かも。


本作の実質のプロデュースはカナダのジャズ・ロック・バンドLighthouseの創設者にして、ドラマーのスキップ・プロコップ。アダム・ミッチェルとThe Paupersというバンドを60年代後半にやっていた人。ネッド・ドヒニーの”Get It Up For Love”を含む、DÉJÀ VUのキャピトルからの2枚目にして最終作に出会える日はいつか来るだろうか?