/ Live At Shepherd’s Bush ( EYEWALL/ATCO/RHINO / 2009 )
最近アーカイブモノのラッシュ状態で、こういう生き急ぐ感じは危ないなと感じているスティーヴン・スティルス。CDとDVDの2枚組がアマゾンでは高すぎるけれど、CD WOWは送料込で1500円。そんなわけで購入。
さて、CDをプレイヤーに入れてみると80分を超えている。コレは初めてお目にかかる長時間録音盤。前半が弾き語りのアクースティック・セットで後半がエレクトリックという、70年代のスティルスの名ライブ盤『Stills Live』(1975)同様の作り。ただし、早速アクースティック・セットを聴いてみると、最近の声の出ないスティルスが目だって、荒っぽい。何度もトリビュートしているディランものとしては初めて聴くカバーM-5”Girl From The North Country”は良かったものの、スティルスの悪い癖が出たなと思ったのだが、後半のエレクトリック・セットになって本来のダイナミックな音楽性が蘇ってきて。声も幾分かハリが出てくる。バッファロー時代のM-9”Rock&Roll Woman”、M-12”Bluebird”、M-13”For What It’s Worth”なんてのがギターソロ含めた間奏の熱さも含めて素晴らしい。M-12”Bluebird”はとりわけ嬉しい収録。『Man Alive!』に入っていたナッシュとスティルスの共作曲とジェイムス・ギャングのメドレーM-11”Wounded World/Rocky Mountain Way”もなかなかブルージーで。ジョー・ウォルシュはスティルスの前座をやっていたりしたスティルス・フォロワー。そのジョーのバンド、バーンストームにいたジョー・ヴァイタールは本作でもドラムスで参加。CSNのツアーでもお馴染みだ。ラストはM-14”Love The One You’re With”。CSNのツアーでも演ってるけど、コレのエレクトリック・ヴァージョンが好きな人っているのだろうか?今まであまりピンと来たことがない。ただし今回、コーラスはそこそこ気持ちが良い。
次にDVD。CDより良いじゃん!!音質も。初めからコッチで観ればよかった。2枚くっ付いて来てこの価格ならカナリお得。
あとは、話題になるであろうリック・ルービン・プロデュースのCSNの新作カバーアルバムがどう仕上がるか、ですな。ナッシュ、クロスビーに次ぐスティルス・ボックス&ジミヘン・セッションもリリースされるみたいだし。1974年の再編成CSN&Yだって公式音源出せるはず。ビートルリマスターにせよ、オールド・ロックファンの購買力に支えられているレコード業界ではありますが。