/ Déjà Vu LIVE ( Reprise / 2008)
いやーよくこんなんで出せたな、というのが第一印象。ウーン、複雑ですね。こう言う姿になることは判っていたんだけど、見たくはなかったというか。CSN関係はコンプリートで行きたいもんですから、新作と聴いたらそりゃ買うけど。
てなわけで、このライブ盤だが、映画のサントラという体裁。2006年、当時のニール・ヤングの新譜だったブッシュ弾劾盤『Living With War』発売後の、CSNの面々との音の記録を封じ込めたもの(再結成ライブ“Freedom of Speech”)。よってニールの楽曲が主となり、昨年末に前立腺癌が見つかったスティルスの影の薄さといったらない。しかも殆んど声が出てないんだから辛い所。2000年前後の再結成ツアーのブートの方がまだマシだった。
『Living With War』からの楽曲は悪くない。大統領を攻撃する辛辣なメッセージと比してメロはかなりポップだったことに当時驚いたのを思い出す。
旧作の再演はM-9”Wooden Ships”にしても、M-11”For What It’s Worth”、M-14”Find The Cost of Freedom”にしても、厳しい仕上がり。悲しい哉、ロックのダイナミズムなんてものは、もはやそこには無い。かつては1+1+1+1が10にも20にもなっていたんだけど、今は1+1+1+1=「2」って感じ。ニールが「1」でCSNが3人で「1」かな。