/ from the Atlantic Studios ( BigTree LAAS0003 / 1978)
マッスル・ショールズのスタジオ・ミュージシャン、ピート・カーとレニー・ルブランが結成したバンドのライブ盤。ピート・カーはその昔、オールマン兄弟が結成していたバンド、アワグラスのメンバーでもあった。ファンはご存知かと思いますが。
さて、本盤はラジオ用にNYのアトランティック・レコーディングスタジオで録音された音源で、プロモーション・オンリーでプレスされたブツらしいが、ちゃんとジャケもある。もしかすると流通したものなのかも。
この当時、The LeBlanc-Carr Bandとしてシングル”Falling”が全米13位のヒットを記録しており、その勢いを否が応にも感じさせてくれる。レコーディング盤と比べても、長尺のソロがあったり、その高い演奏力を伺い知ることが出来る。ピートのギターが実に気持ち良い!
曲目はというと、フォートップスのカバー、A-1”Something About You”に、ヒットしたA-3”Falling”、さらにB-4”Midnight Light”、B-5”I Believe That We”といった、LeBlanc-CarrのLP『Midnight Light』からの楽曲が中心。とは言え、ルブランのソロ・ヒットB-2”Hound Dog Man ”も収録。ルブランのメロウな歌声に酔う。ルブランのソロ盤からはA-2”Lady Singer”も選曲されている。ルブランのソロ『Lenny Lebranc』(”Hound Dog Man”のヒットに合わせてタイトル変更された『Hound Dog Man』もある)はなかなかの佳作。”Desert Cowboy”やスティーブ・イートンのカバー”Rag Dall”など名曲多数。レニーと多くのナンバーを共作しているEddie StruzickはDr.Hookの”Sharing The Night Together”を書いたヒト。
ちなみにルブランは1980年の『Breakthrough』以後は目立った活動をしているようには思えなかったが、カントリーやクリスチャンミュージックのフィールドではソングライターとして成功。ビル・ラバウンティの楽曲も数多く歌っているソーヤー・ブラウンに提供した"Treat Her Right"は見事カントリーチャートのNo.1に輝いた。90年代に入ってからはソロ作も残している。