/ Tokyo Local Honk( MONA-008 / 2005)
最近のヘビーローテーションの一枚。これも昨日の続きで日本のバンド。最近では、昨年細野晴臣が『Hosono House』を再現した狭山ハイドパークミュージックフェスティバルにも出演が決まっている。
下北沢のカフェ、mona recordsのレーベルからの1stアルバムで、これがまた懐かしいようで新しい、極上の音。プロデュースは夕焼け楽団〜サンディ&サンセッツの久保田麻琴。「何度ミックスしても飽きなかった」と彼が語るだけあって聴けば聴くほど味のあるスルメ盤。帯にははっぴいえんどの鈴木茂が「アメリカ南部を感じさせる曲が多く、アイディアも豊富。シンプルな音が心地良い」とまさに、なコメントを。アメリカ音楽のスワンピーな引き出しが隠し味になったライブ感ある音、何よりギターの音がいいアルバム。もちろん木下弦二のちょっとひねくれた職人芸ソングライティング、ねばっこく奥田民生風なボーカルがなんといってもバンドのカラー。詩も面白い。M-2”引越し娘”のサビ「あの娘はいつでも引越しの最中さ」なんてのもいいし、M-3”虫電車”「虫がダメだった君はこの頃 何だって手掴みで逃がしてやるね」とかも面白い。さらにM-4”ブラック里帰り”までの冒頭4曲が完璧な流れ。しかしとりわけ何といっても1曲目の大名曲”お手紙”の出来は格別。60〜70年代を髣髴させるギターポップ。なかなか書けない曲です。これを視聴して購入を決定。
さて、他には前身バンド「うずまき」の唯一作『ヒコーキのうた』 (VIVID SOUND 1999)収録のM-6”カミナリ”が再録されていたり。この前身バンド、現在忌まわしい事態に付きまとわれている、忌野清志郎が大スイセンしてました。
30代(40代)のバンドにも注目せねば。