/ Reddy ( Capitol SO11949 / 1979 )
あまり紹介される機会のないヘレン・レディの79年盤だが、これがなかなかメロウなグッドAOR!(ディスコ曲も含むが、暑苦しさがないのでAORとしても聴ける) ヘレンの盤は当たり外れが少ないとは言え、イマイチな盤も相当買っていたので、期待していなかったが盲点でした。テディ・ランダッツオが全編キーボード参加しており、その他もアーニー・ワッツ、ジェイ・ワインディング、ポール・ジャクソン・ジュニア、チャック・レイニー、エド・グリーン、ジェイムス・ギャドソンらがメリハリのある音作りに貢献。タワー・オブ・パワー・ホーンセクション、そしてシカゴのホーンセクションも参加。バック・ボーカルでもシカゴのロバート・ラムが参加している。
そもそもA-2”Perfect Love Affair”がスパイラル・ステアケースのパット・アプトン作だったことから気になって入手したのだが、メロウなユージン・レコード作A-1”Trying To Get To You”を聴いて好盤を確信。A-2はディスコっぽさもあるが、哀愁のサビが良かった。あとドゥービーブラザーズというかマイケル・マクドナルドの代表作B-1”Minute By Minute”のカバーではソウルっぽく歌いこなしているのが意外。この曲、女性のカバーヴァージョンは初めて聴いた。マクドナルドのボーカルが耳にこびり付いているだけに新鮮。イントロからオリジナルをなぞった演奏だ。ドラムスはシカゴのダニー・セラフィン。あまーい雰囲気のバラードB-2”Let me Your Woman”も耳に残る。そしてシカゴ参加のB-4”Words Are Not Enough”はメロウソウルな導入から、ホーンが入り、流れるようなキャッチーなサビが飛び出す。ロバート・ラムがコーラスをつけるだけでシカゴっぽくなるんですね。この曲をレコーディングしているジョン・イングリッシュもコーラスでクレジットがあるのでこの曲に参加している可能性アリ。ラストはギャンブル&ハフのソウルバラードB-5”Sing My Heart”で熱を帯びる。