年始はというとまずヤフオクでサイン入りの古井戸『酔醒』を。加奈崎芳太郎さんと仲井戸“チャボ”麗市さんが1977年2月5日に書いたサインが入っている。これについてはまたいつか後述しよう。あとヤフオクでは演歌の大御所作曲家、弦哲也が「弦てつや」名義でリリースしたこれまた大御所北島三郎の代表曲”与作”のオリジナル・シングルを。300円だったけれどまだ届かない。
あとは年始も三鷹パレードへ、ということで挨拶がてら伺うと、近年は若手女性シンガー、シャリースなんかも手がけたプロデューサーのデヴィッド・フォスターが70年代初頭に結成し、”Wildflower”の一発ヒットを当てたグループ、スカイラークでバック・ヴォーカルを務めていた黒人シンガー、カール・グレイブス1975年のソロ作『Carl Graves』を発見。時代を考えると早すぎたAOR作品でむちゃゴキゲンな仕上がり。あとはそんな気分だからCDで持っていなかったラムゼイ・ルイスの超が付く名盤『SUN GODDESS』(1974)、クインシー・ジョーンズ『YOU’VE GOT IT BAD GIRL』(1973)という定番を。まあ気分としかいいようがない。あと珍しいところでは弾き語りのジャズ・シンガー、バディ・グレコの2in1『IT’S MY LIFE / MOVIN’ON』(1972、1973)を。これがまた最高の仕上がりで。60年代後半から70年代前半のボーカルものってのは、ほとんどがシンガー・ソングライター、ソフトロックのカバーでありまして。アンディ・ウィリアムスにしても、ジョニー・マシスにしても安い割にはハズレなし!!『IT’S MY LIFE』の方は特にキャロル・キングやレオン・ラッセル、ジミー・ウェッブ、エルトン・ジョン、ブレッドのデヴィッド・ゲイツ曲を選曲。シブイ所ではボビー・ゴッシュ曲も。『MOVIN’ON』の方はトニー・ハッチの編曲がトータルで素晴らしい仕上がり。マーヴィン・ゲイの”What’s Goin’ On”のカバーも含めて素晴らしく、LPでも欲しいな、と思ってしまう。あとは2007年発売のサンタナのベスト盤、目当てはミシェル・ブランチのボーカル入りで大ヒットした”The Game Of Love”の、未発表ヴァージョン、なんとボーカルはティナ・ターナー!!ド迫力のボーカルで、聴き逃していたことを後悔する。流石の商人クライヴ・デイヴィスは仕上がりは悪くない大御所ティナよりも、オッサンと小娘という取り合わせを良しとしたのだろうな。
(つづく)