/ I am Johnny(Delicious Deli Records / 2011 )
ユニバーサルというメジャーから20代の日本人カントリー・プレイヤーが作品をリリースした、なんてホントにビックリした。リリースは10月末。テイラー・スウィフトの前座を務めたとか言う噂も聞いていた齊藤ジョニー、やっと聴く機会に恵まれた。
さて、聴いてみたところ、自作のオリジナルは完全なJ-POP。ただ、確かに楽器はアコギにバンジョー、マンドリン、フィドルというブルーグラス楽器が使われている。そう考えて、”アルマジロ”なんて曲を聴いていると、現代のアメリカのポップ・カントリーにインスパイアされた音だと気付く。ありそうで、日本では売れない音だから、貴重だなと思う。個人的には”線路際のワイルド”みたいな、カントリー・ブルーグラス色の強い楽曲を堂々とアタマに持ってきて欲しかった気もするけれど、今の日本の音楽状況を考えると難しいのかな。でも、リスナーがルーツ・ミュージックへ踏み出す取っ掛かりになる音作りをする20代のプレイヤーがいること自体、奇跡のように思えるし、これからも応援していきたいものだ。カントリー界の氷川きよし、みたいな位置だと思うけど、旧態依然としたシーンをかき回して言ってほしいもの。