いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 Tony Bennett

markrock2011-12-30

/ DuetsⅡ( Sony / 2011 )


いよいよ大晦日を明日に控え。なんだか今年はあっという間だった。


意味もなくゴージャスな気分になりたくて、トニー・ベネット御歳85歳の新譜を聴く。2006年の前作『Duet』の続編。前作は近年のジャズ・ボーカルものとしては、屈指の当たり盤になった。ただし、コレを聴いた時点では、2001年の『With My Friends』なんかと比べると、往年のハリと艶のある歌声に翳りが見られるように思えたものだ。ビリー・ジョエルスティーヴィー・ワンダーに引けをとるどころか食っちまう勢いだったから。


しかし今作、若手女性ボーカリストの比重が増したせいか、幾分か華やいだ印象で、ベネットの歌声もすこし艶やかに聴こえなくもないかな。気のせいかもしれないけれど。


どれも金太郎飴的な仕上がりではあったけれど、気になったのは、レディー・ガガがジャズ・シンガーばりに歌えることを軽々と証明してみせる”The Lady Is A Tramp”、そしてエイミー・ワインハウスの遺作レコーディングとなった”Body And Soul”とか。”Body And Soul”は、ベネット自身が君の歌声はダイナ・ワシントンみたいだ、と誉められたあとエイミーが歌った、なんていうトラックで、個人的にはドラッグ禍で身を滅ぼしたエイミーの歌声がビリー・ホリデイのように思えたり。


ノラ・ジョーンズとの競演ライブの出来も素晴らしかったウィリー・ネルスンとの”On The Sunny Side Of The Street”や、ソウルの女王がデビュー初期にジャズを演っていたことを思い出すアレサ・フランクリンとの”How Do You Keep The Music Playing”も素晴らしかった。


他にもフェイス・ヒルマライア・キャリーキャリー・アンダーウッドノラ・ジョーンズジョン・メイヤーシェリル・クロウ、ジョシュ・グローバン、ナタリー・コールマイケル・ブーブレ、K.D.ラング、アンドレア・ボッチェリといった顔ぶれ。ビリー・ジョエルやポール・サイモンの傑作を生み出した名匠フィル・ラモーンによる鉄板のプロデュースで。


トニーのコロンビア期の4枚組ボックスとか、ビル・エヴァンスとの2枚の共演盤もオススメしたいところ。長生きするのは良いことだ。