いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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 鈴木茂 

markrock2009-02-19

/ BAND WAGON ( PANAM CROWN / 1974)


いやはや茂さん逮捕。ショックでした。冗談は止めてくれと言う。永遠のギター小僧って言うパブリックイメージもあり。それより何より「はっぴいえんど」に傷をつけて欲しくなかったなあと言う。サイケな60年代の価値基準を備えた人だから、麻薬の一つや二つやっていてもおかしくない(麻薬は犯罪ですよ!)とは思っていたけれど。近年の大麻取り締まりは厳格化が進んでいて、コレは大変良い事。しかし、CD発売やダウンロードを取り止めると言うレコード会社の対応は賛否両論。まあ、しばらくの間なのだと思われるが。


久々に『BAND WAGON』を聴いてみる。リトル・フィートの面々に臆することなく立ち向かったこの盤、1stにして日本のロック史に残る完成度!ボーカルスタイルに於いても前面に押し出されたギター・サウンドにしても茂の最高傑作であることは間違いない。松本隆の「ぼく」がこんなに立ち上がって聴こえてくる作品群はそうそう無いし。そう考えると、ニューミュージック化を推し進めた以降作は、いずれもこの1stを超える出来ではなかった。TOTOをモロにパクってしまった”君はだまっていても嘘をつく”を聴いた時も悲しかったけれど、売れる事を過剰に意識した編曲作品も、歌謡界で歴史を作るには至っていない。彼のキャリアを思うと、なんだか「転落」にしか映らない今回の事件だが、いつか21世紀の『BAND WAGON』を携えてカムバックする日を待ち望んでいる。