いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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Billy Mernit

markrock2009-02-21

/ greatest hits 1973-2003 ( Electric Billy Records EBR2921 / 2003 )


ビリー・マーニット。SSWファンの中には特別な感情を抱く人も少なくないだろう。1973年に発表したジェリー・イエスター・プロデュースの名盤『Special Delivery』を密かなフェイバリットに挙げている人もいる。私もその一人なのだが。それに先んじた『Billy & Charles』も素晴らしい作品だった。ビリーと言えば、カーリー・サイモンのピアニストを務めていた時期がある。それを除けば、ビリーの消息は長らく不明状態。現在はHPから知ることができるのだが、なんでも作家としてキャリアを築いていたらしい。それでも日本での『Special Delivery』のCD再発に後押しされてか、2003年には今回取り上げるベスト盤をリリースしている。コレ、近年の歌声を知ることができるなかなかの盤なのだ。


中身は消息不明だった失われた時代の楽曲の録り直しが中心。冒頭のファンキーなヒップ・ホップ調M-1”Storyman”には驚かされたけれど。まあ、元々声域の狭い人なので語り調はナイス・マッチング。1981年の楽曲M-2”Hurt You So Bad”は、ポール・ウィリアムスなんかを想起させる呟きボーカルが泣かせる作。自身のキーボードで聴かせてくれる。1998年作M-4”That’s How Much”にはポール・サイモンと似た感性を感じた。ロックなM-5”Golden Oldie”も新鮮。沁みるバラードM-6”Wait For You”は必聴だ。ランディ・ニューマン風M-7”Jimmy And A Gun”に次ぐM-8”Sons Of Summer”は、カーリー・サイモンの1975年作『Playing Possum』に収録されていた佳作のセルフ・リメイク。カーリーは、1977年にデヴィッド・スピノザのプロデュースで録られたM-11”After All”にコーラス参加している。なんとこのレコーディング、バッキングはスティーヴ・ガッド(ドラムス)、トニー・レヴィン(ベース)、デヴィッド・スピノザ(ギター)と言うNYの腕利き。彼らはビリーと共にカーリーの1979年作Spyに参加していた。コレは最高の掘り出し音源!さらにラストの1976年録音のインストも朴訥としたピアノが味わい深く、『Special Delivery』と同じ感触を味わえる好テイク!


http://www.billymernit.com/
↓視聴もできる
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