いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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[NEW!!]2023年3月31日発売、スコッティ・ムーア『ザ・ギター・ザット・チェンジド・ザ・ワールド』、オールデイズ音庫『あの音にこの職人1:スコッティ・ムーア編』、ザ・キャッツ『キャッツ・アズ・キャッツ・キャン』の3枚のライナーノーツ寄稿しました。
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[NEW!!]2023年2月24日発売、ビッグ・ボッパー『シャンティリー・レース』、フィル・フィリップス『シー・オブ・ラブ:ベスト・オブ・アーリー・イヤーズ』、チャド・アンド・ジェレミー『遠くの海岸 + キャベツと王様』の3枚のライナーノーツ寄稿しました。
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[NEW!!]2022年12月23日発売、バディ・ホリー・アンド・ザ・クリケッツ 『ザ・バディ・ホリー・ストーリー』(オールデイズレコード)のライナーノーツ寄稿しました。
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Bobby Rydell

markrock2005-04-20

/ Born With A Smile (Pip 6818B /1976)



ジャケットの赤ら顔のアメリカ親父を見てティーンアイドルのBobby Rydellであるとわかる人がどれだけいるのか知らないが、これは70年代に入ってからのカムバック作。ヴァラエティに富んだサウンド、を謳っているが、その実ロック・ディスコ・ヴォードビル・レゲエ・ポップ・バラッド・R&Bを雑食的に混ぜ込んだ欲張り盤。余りにもとっちらかっていて評価が困難だが、なかなかだと思わせるのは、Billy Joelがデビュー盤でリリカルに聴かせたA-3 “Tommorw is Today”。Billyのバージョンをなぞっているが、感情を抑えたなかなかの歌唱でBobbyを見直す。その他はMama Cassの歌で知られるMann-WeilのB-2 ”It’s Getting Better”が目立つ。やはりいい曲。70年代初頭MORの音にアダプトされているが、青春ポップス風で良い。とはいえこの復帰作、当然Neil SedakaやPaul Ankaほど充実した成果を残せなかった。1960年のヒット曲"Sway"、さらに"Wild One"のディスコ版(それぞれB-1、A-2)といった過去楽曲の安易な再演が実に冴えない。ちなみに本作、デビュー間もないPatti Austinのコーラス参加もあり。