/ 忘れじの人( 自主 / 2002 )
山下敬二郎さんが亡くなられたという報を聞いて驚いた。ミッキー・カーチス、平尾昌晃と並んで、ロカビリー三人男として知られていた。父は本名山下敬太郎の柳家金語楼。戦前戦後に大活躍した落語家出身タレントのはしりだ。
日劇ウェスタン・カーニバルの復活ライブの最近の映像を、BSで昨年目にして、その時はまだ健在だったのに…
ということで、原点回帰のカントリー作品『忘れじの人』を聴いている。2002年に企画・制作を本人が請け負った自主盤だ。ベースには岡嶋”ブン”善文の名前が見える。全曲カントリーの英語カバーなんだが、これがまた実に本格的な堂に入ったもので、改めて惚れ惚れしてしまう。パッと聴いた限りではマサカジャパン・メイドだとは思わないだろうな。”Lovebug”なんかはロカビリー風味もあって実にゴキゲン。「知りたくないの」の邦題で菅原洋一がヒットさせた”I Really Don’t Want To Know”も収録。エディ・アーノルドの曲だ。奥様の山下直子も数曲にコーラスで加わっている。
何と言っても捧げたいのはタイトル曲の「忘れじの人(I Forget To Remember To Forget)」。ホームページの今年のスケジュールを見ていたら、泣けてきた。