いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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[NEW!!]2022年2月24日発売、ビッグ・ボッパー『シャンティリー・レース』、フィル・フィリップス『シー・オブ・ラブ:ベスト・オブ・アーリー・イヤーズ』、チャド・アンド・ジェレミー『遠くの海岸 + キャベツと王様』の3枚のライナーノーツ寄稿しました。
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[NEW!!]2022年12月23日発売、バディ・ホリー・アンド・ザ・クリケッツ 『ザ・バディ・ホリー・ストーリー』(オールデイズレコード)のライナーノーツ寄稿しました。
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大滝さんのスピーカー

*[コラム] 大滝さんのスピーカー


本当に久々の更新。コロナ騒ぎ以後、何とも忙しかった。慣れてしまうのが怖いけれど、街の人出は戻ってきているような。とはいえ、業界によっては心配も多いと思う。しかし世界の状況や国の状況は余り良くないですね。日本もいまだ昭和パワハラコンプレックスお爺さんみたいな人達に乗っ取られている状況。エラそうな人たちがみんなそれだと、民主主義でも変わるのにあと20年はかかるか。コロナで改めて浮き彫りにされた感がある。昭和が悪いとは言わないし、むしろ私も音楽的にはそっちが好きなんだけれど(笑)、結局その世代の人たちがやり始めた規制改革とやらも、少ない分け前を自分に引き寄せただけだったし、チンケなプライドや既得権益を保守するような気概だから困る。相手にするだけ時間が勿体ない、という感じもしてくるのだが、そんなある種の虚無感に陥ってしまうのも分断の時代の空気なのかな。

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時代の空気は変われど、レコード欲は変わらず…ますますエスカレートする一方という。レコードを買うことで自分が生きていることを確認する、と言ったら大袈裟だろうか。最近スピーカーやアンプ、楽器をしこたま売って、TEACのリーズナブルなレコードプレイヤーと古いスピーカーをもう一つ買ってしまった。食卓の真横に設置したところ、家中レコードまみれかと家族に苦言を呈されたけれども(笑)スピーカーはすでに一組持っているVictorのSX-3の後継機種SX-3Ⅱ。SX-3Ⅱは1974年のスピーカーで、中古でも壊れているものが多いのだが、ネットオークションで美品を3000円台で発見!ペアで27キロあるので、家に届くとギョッとするのだけれど、60~70年代の音楽が当時の最高の音で聴ける。ちなみに、大滝詠一『ナイアガラ・ムーン』のエレック初版の裏ジャケにもSX-3が!!

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こうして聴くと、いかなるリマスターを経たデジタルより良い音であることをどう説明すればよいのだろう。人間の進歩というのもよくわからなくなる時がある。

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