/ Sausalito ( Capitol / 1969 )
今日は下北沢フラッシュ・ディスク・ランチの30周年記念日(おめでとうございます!)ということで、駆けつけてみて。今年2番目に買ってしまった42枚。いやはやレコード屋にはじまりレコード屋に終わるいつも通りの一年だったと言うことになる。今年は店長の椿さんに店頭でワインまでご馳走になってしまった。今年はシングル45回転盤の面白さに目覚めさせてもらったり、マイク・フィニガンのいたグループで”Like A Rolling Stones”のカバーを聴いて思わず「下さい!」となったSurfsの盤とか色んな良い出会いがあった。私がフォーク演ってるなんて話になったら、昔は武蔵野タンポポ団聴いてたよーなんて意外な話も聞けたりして。
今一枚ずつ聴いているのだけれど、なにげない100円盤でこんなにうっとりする時間を過ごせたりするのだから、ヴィニール・ジャンキーは幸せなもんだと自画自賛してしまう。
2009年に82歳で亡くなっているアル・マティーノの1969年盤『Sausalito』。今年2012年の2月に(こちらも奇しくも82歳で)亡くなったアル・デ・ロリーのグレン・キャンベルで当てた全盛期プロデュース&アレンジということで間違いないイタロ・ヴォーカル盤。アル・デ・ロリーはカリフォルニアのセッション・ミュージシャン集団、レッキング・クルーの一員でもあった。そういや最近出た『レッキング・クルーのいい仕事』は良い本でした。そんなこんなで、弦の使い方がすでにグレン・キャンベルの諸作を思い出してしまう。A-2”Memories”とかA-5”Glad She’s A Woman”とかね。後者はジミー・ウェッブみたいでもあり。
ソングライターに目を移してみると、タイトル曲A-1”Sausalito”とB-1”Sandy When She’s Sleepin’”、B-4”Oscurita”はキャッシュマン・ピスティリ・ウェスト作。バフィ・セントメアリーもA-6”Take My Hand For A While”、B-3”Until It’s Time For You To Go”の2曲を。バフィは、フィル・スペクターとの活動で知られるジャック・ニッチェの妻でもあった。
カバーモノではクラシックス・フォーのA-3”Traces” とボックス・トップスのB-2”The Letter”(これがクラシックス・フォーの”Stormy”みたいなアレンジで、A-3と対になっている)を。
ロック・ファンはまず買わないこんな盤が最近の好みだ。