いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
『情況』2018年秋号 田中里尚(文化学園大学准教授)「教えられぬことこそ語り続けなければならない―石浦昌之の実践について―」
『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 Adrian Baker

markrock2012-07-20

/ Into A Dream ( MAGNET RECORDS / 1975 )


いよいよ夏到来、かなと思いきや雨が降ったり涼しかったり、なんだかな、と思うけれど。最近ブログもご無沙汰してしまった。というのも6、7月は2枚目のアルバム制作に完全に没頭していた。前作は元ピピ&コット金谷あつしさんのプロデュースで作ったミニアルバム。今度は前作で4曲のミックスをお願いした馬下義伸氏にプロデュースをお願いした。10年来のお付き合い、なだけに言わずとも通じ合うといった制作過程。全16曲の録音が終わり、今はミックスの真っ最中。タイトルは『愛すべき音楽よ』になる予定。


そうそう、最近日本版が出た本『さよならアメリカ、さよならニッポン』(マイケル・ボーダッシュ著)は面白かった。“日本近代文学専攻のシカゴ大准教授による戦後日本ポピュラー音楽史研究”なんて帯の文章があるけれど、ポピュラー音楽研究のカナリ真面目な一冊だった。とはいえ、著者を通じた体験的な書でもあるので、読みながら共感できる音楽ファンも多いはず。著者が戦後から1991年までを扱ったというのも理解できる。アメリカとの関係性で1991年以前のポピュラー音楽を語ることはできても、以後はできなくなる、というのはとても良く理解できる。冷戦の終結バブル崩壊とともに、アメリカと日本という文化的な深い関係性が崩壊し、アジアの中の日本がクローズアップされてきたというのもうなずける。現在における、日本でのアメリカの地位低下なんてのも重なるのかな。


今日は朝からエイドリアン・ベイカーのファースト『Into A Dream』を聴いている。ペブルスでの活動でも知られるイギリス生まれの無類のビーチ・ボーイズ・フリークで、最終的にはマイク・ラブ&ブルース・ジョンストンのビーチ・ボーイズのメンバーになってしまった人物。ビーチ・ボーイズのカバー・バンド、ギディア・パークでも知られている(コレも名盤!)し、パパ・ドゥ・ロン・ロンも有名かな。個人的には8月16日の来日公演に向けて浜っ子熱を高めている所で。


冒頭の”Vibrations”を聴くと、フュージョンっぽいギターソロも含めて、一人マンハッタン・トランスファーみたいな印象。もちろん多重コーラスはフォー・フレッシュメン〜ビーチ・ボーイズ直系の緻密なもの。1975年という時代を感じさせるシャキッとしたリズム感もあって。ビートルズの”I Fell Fine”のファンキーなカバーも最高!とろけるような“I’ll Surrender”はフィリー・ソウルのような甘さもあって、このホワイト・ソウルっぷりはAORファンにだって訴える内容。この音を出せる白人歌手というとフランキー・ヴァリを思い出すけれど、もちろんそのフォー・シーズンズの”Sherry”も演っている。そう言えばフォー・シーズンズのメンバーにも迎え入れられたことがある。憧れの2つのグループとの共演を果たせたなんて夢のようなハナシだけれど、それもこの天賦のファルセット・ボイスによるもの。