/ やっとかめ ( Warner / 2011 )
本当に久々のオリジナル・アルバムがワーナーからのメジャー・リリース!うれしいじゃないですか!最近では竹内まりやのライブをサポートしたり、旧交が嬉しく実っているセンチメンタル・シティ・ロマンス。バンドを続ける事はいいことだ、って感じですかね。
「日本で」ってことで言えば、一般的にイーグルスに端を発するウェスト・コースト・ロック。日本でもそうした雰囲気を出そうとしたバンドを数あれど、ウェスト・コーストの"風"を含めてここまでうまく日本語に載せられたバンドはいなかったんじゃないかな。
乱魔堂の時代からロックの生き証人でもある告井延隆、器用なギタリスト・ボーカリストでもある中野督夫、キーボードや歌でバンドに温かみを加えている細井豊、そしてドラムスは山下達郎・大貫妙子・村松邦男を擁した元シュガーベイブの野口明彦という百戦錬磨の布陣ですよ。オリジナル・メンバーではないベースの瀬川信二も手堅いサポート。
演奏が上手いよね。ジャズからロック、ボサノヴァまで達者なコーラス含めて、安心して聴ける。竹内まりやと攻守逆転した共演を聴かせる"Natalie"、完熟トリオで共演している小坂忠と歌う味わい深い"旅の途中"はハイライトかな。サケロックの浜野謙太が参加した"Nonkey Tosan"やアサイラムでレコードを出した増田俊郎(作詞で)なんて懐かしい名前もあって。中野がサポートしている加藤登紀子が作詞した楽曲もあった。