/ Same ( Warner/ 1974 )
音楽ライターの清水祐也くんから借りたレコード。彼は誰よりも面白いレコードを知っている。
スティーヴ・ミラー・バンドのドラマー、ティム・デイヴィスのソロ『Take Me As I Am (Without Silver Without Gold)』とか、ファニーなジャケのマイフ・ナッターの『Goin’ Skinny Dippin’』とかも面白かったけれど、今日はクァッキー・ダック・アンド・ヒス・バーンヤード・フレンドを。
このバンド、現在も現役を貫く大御所中の大御所ジャズ・シンガー、トニー・ベネットの息子達が結成した、典型的な2世バンド。ダニー・ベネット、デー・ベネットというのがその息子二人。ディランのローリング・サンダー・レヴューに同行し、アルファ・バンドのメンバーともなる弦楽器演奏者デイヴィッド・マンスフィールドがメンバーに加わっているのは驚いた。グラム・パースンズの前座をやるなど、カントリー・ロックを追求したなかなかの好バンドと見受けられたが、親の七光りとしか言いようのないこのファースト『Media Push』はメディアにはオモチャ扱いで酷評された模様。
とは言え、今聴いてみるとカントリー・ロックってだけでなく、フォーク・ロックっぽかったり、カリプソ風やロックンロールがあったり、なかなか雑多だが、耳馴染みのよいアクースティックもので気に入った。諧謔味溢れるアコースティック・スウィングなタイトル曲も最高!