/ Same ( Black Rose Records / 1971 )
コレがCD化されていたとは知らなかった。ニューロック時代の隠れ名盤。なんだかんだメンバーの後の活動で目立ったモノがないからか、余り大きく取り上げられることもないけれど、フラワー・トラベリン・バンドなんかと完成度に差を感じない、構成美に特色のあるハード・ロック。英語詩だし、海外(ドイツ)でCD化されたというのも判る。水谷公生の盤だとか、フード・ブレインとか、ジャップロックサンプラーじゃないけれど、ファズ入りのインストとか、FTBみたいな英語詩のものは海外の評価がダントツで高い。でも、長編”Song For My Lady (Now I Found)”は別格として、プログレっていうほどにも感じられなかったなぁ。そんなに聴いてて疲れる音じゃない。
メンバーはリード・ボーカルがジュニ・ラッシュ(ジュニオ・ナカハラ)、ギターが小川勉、ドラムス&パーカッションが小林秀弥、ベースが青木正行という布陣。ジュニはジプシーブラッドのメンバーとしても知られる司英一が在籍していたヘルプフル・ソウルのメンバーだった。青木は外道のベーシストとして知られている所だろう。
先ほども書いた”Song For My Lady (Now I Found)”は富田勲がストリングス・アレンジを付けている。なにげなくディランの”I Shall Be Released”(I Shall Be Release)と表記されているが…)が入ってきて、このカバーといえばディラン2の日本語カバーが有名だけれど、こちらも実にソウルフルでビターな歌声に聴き惚れてしまった。
盤起こしとかじゃなくて、ちゃんとリマスターされたような音なのでご心配なく。LPは正直見たこと無いけど、高いんだろうな。
元村八分の加藤義明のライブなんかで、メンバーの小川ツトムが共演してるみたい。うーむ、中央線界隈でやってるみたいだから、こいつは行ってみようかな。