/ これぞブルー・コメッツ ヤング・ビート( CBS / 1967 )
ブルコメ若き日の良盤。ジャケも最高!GSの魅力の一つは若さゆえ〜の勢いだと思っている。この盤は全て洋楽のコピーでありながら、当時のロック喫茶の雰囲気が伝わってくる。ゴールデン・カップスでも、B級だけどボルテイジだってそうなんだけれど、この雰囲気ってやつを今の機材で出そうとしても出せないんだな。南米や東南アジアの60年代のガレージものとかでも、稚拙ながらも今じゃ出せない何かがあるでしょ。
演奏力は抜群に上手いなと感じる。オリジナルだけじゃなく、こうした洋楽のコピーやアレンジを経て、あれほどのポピュラリティを得たオリジナルにたどり着いたんだろうということが良くわかる(リリースはオリジナルのヒットが出た後ながら)。ボーカルは井上忠夫と三原綱木が分け合って。”ダンス天国”、”レディ・ジェーン”、”ルイ・ルイ”(コイツでブルコメへの印象が全く変わるはず。カッコイイ!)、”1-2-3”、”Gimme Some Loving(原文ママ)”と言ったR&Bやビート・バンドものに加え、”マシュ・ケ・ナダ”みたいなラウンジ・バンドが取り上げそうなナンバーも器用に演奏するんだから驚かされる。ま、ただし、全体的にはかなりキレイな音に纏まっているという印象を与えられてもしょうがないだろう。
ちなみに三原綱木だが、今は紅白やNHK歌謡コンサートで活躍するバンド“ニューブリード”の指揮なんかでも知られ、もはや大御所の域に達している。ちなみにどうでもいいが、近所に音楽教室があるためかよく見かける。