いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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 Tom Rush

markrock2010-11-04

/ Got A Mind To Ramble ( Prestige 7536 / 1963 )



見つけたとき、ちょっと小躍りしてしまった。どんな音楽を聴いていても、いつもアメリカン・フォークは心の中にある。トム・ラッシュがプレスティッジから出したセカンドアルバムだ。同時代にデビューしたボブ・ディランのようにオリジナル曲では個性を発揮できなかったけれど、ジャクスン・ブラウンやジェイムス・テイラー、さらにデヴィッド・ウィッフェンやマレイ・マックロランの曲をいち早く取り上げて、誰よりもシンガー・ソングライターらしく生まれ変わった70年代初頭コロンビアでの諸盤は評価できる。


さて、でも本盤のルーツに根ざした味わいはまた格別だ。使われている楽器はトムのアクースティック・ギターとフリッツ・リッチモンド!のウォッシュタブ・ベースだけ。”Duncan&Brady”(デイヴ・ヴァン・ロンクから教わったとのこと)、”Diamond Joe”(ランブリン・ジャック・エリオットの得意曲)と言ったトラディショナルを中心に、マール・トラヴィスのカントリー・スタンダード”Nine Pound Hammer”やジェシ・フラーの”San Francisco Bay Blues”なんていう有名所も押さえつつ。さらに、ボストン−ケンブリッジのフォーク・シーンから出た人らしく、ジェフ・マルダーのインスト”Mole’s Moan”(Moleはマルダーの愛称)やエリック・フォン・シュミットの”Big Fat Woman”も収めている。


あまりトムにブルーズのイメージはなかったけれど、ブルーズ・リヴァイヴァルの波をモロに受けているだけに、なかなかディープな歌いっぷりのものもあり、驚かされもした。


それにしてもプレスティッジはジャケが最高!デイヴ・ヴァン・ロンクの『Inside』なんてのも是非ともLPで持っていて欲しい1枚だ。