いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
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『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 Wind  

markrock2010-08-04

/  Make Believe ( LIFE Records LLP-2000 / 1969 )


銀色の鏡の目立つジャケ。裏には森の木陰で5人のメンバーらしき人物が映っているが、その割に実態が掴めないところが、この盤を放置させていたのか。このボロボロのプロモーション盤を確か200円くらいで買った記憶がある。というのも、気になるクレジットを目にしたから。


まずプロデュースがポール・ナウマンとボー・ジェントリー。ボー・ジェントリーといえば後にブッダの傘下に入るカーマ・スートラ・レコードのプロデューサーだ。トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズを手がけていた。よくよく調べてみると、なんとドーン以前にソロ歌手としてのキャリアがあったトニー・オーランドを参加させた、ボー・ジェントリーのスタジオ・プロジェクトだったようだ。どうりで歌が上手いわけだ。


さらに、ソングライティングにはチップ・テイラーとアル・ゴーゴニ(”I’ll Hold Out My Hand”、イーヴィ・サンズがレコーディングしている)、ボー・ジェントリーとの共作者としてリッチー・コーデル(”I Think We’re Alone Now”、もっともトミー・ジェイムスのヒット曲だが)、ボビー・ブルーム(”Tennybopper”)、ジョーイ・レヴィン(オハイオ・エクスプレスで歌っていた人、”Ain’t Like It Used To Be”、ジョーン・ジェットもレコーディングしている”Make Believe”)、アンダース&ポンシア(”Only When I’m Dreamin’”)、ケニー・ラグナ(”Cheatin’”、ラグナは後にジョーン・ジェットと活動を共にする)の名がある。リッチーとボビーは1910フルーツガム・カンパニーの諸作でもおなじみだ。チップ・テイラー単独ではあの”Angel Of The Mornin’”もレコーディングされている。この曲のAメロってライチャス・ブラザーズ(バリー・マン)の”You’re My Soul & Inspiration”のCメロみたいですな。


音はというと、共作陣からもブルー・サイド・ソウル風味の王道のポップスという感じかな。ビーチ・ボーイズやフォーシーズンズを思わせるコーラスも入って、バブルガムというには風格もある70年代に引き継がれていく60年代ポップスのショウケースと言った感じで、かなりの完成度と聴き応え!


60年代後半に一世を風靡したバブルガム・ミュージックって、余りにも短い命だったものだから、オールディーズ・サーキットで生活するにも苦労した人は多かったんじゃないかな。


裏ジャケに、

”あなたは見たいモノを見ることが出来る、でも、聴きたいモノを聴くことができるだろうか?その答えは風(WIND)に吹かれている”

なーんて、このバンド名をうまく使って洒落たことを書いているけれど、本当に風に吹かれて消えてしまったものなぁ。とはいえ、Bo Gentryっていまだにしぶとく音楽をやっているみたい。MySpaceを見たらどっしりとしたカントリー・サウンドで。

http://www.myspace.com/bogentry